日本でもヤンチャ系にどハマリしたハマーH2! じつは軍用車H1から受け継いだのは見た目だけのナンチャッテH1だった (2/2ページ)

高級SUVのような仕上がりながらも悪路走破性は高かった

 また、軍用車だったH1に比べ、装備が豪華だったこともH2の特徴です。たとえば、ラジオコントロール付きレザーステアリング、クルーズコントロール、ヒーター付きフロントシートとリヤシート(フルレザー)、8ウェイパワーフロントシート、BOSEプレミアムサウンドシステムなどが標準装備であり、後期モデルでは後席DVDエンターテインメントシステム、Bluetoothハンズフリー通話機能もデフォとなるプレミアムっぷり。無骨なスタイルにリッチな装備、これはアメリカ人でなくともほしくなるパターンですよね。

 そして、あまり知られていないH2の事実として、オフロードでのタフネスがあります。デフロックやダブルウイッシュボーンの足まわりに加え、4輪の回転速度を合わせる機能によって深さのある砂や泥濘地もあっけなく脱出できるとのことで、このあたりはタホやシェビーバンとは違って、ちゃんとしたSUVと受け取ることができるでしょう。

 また、所有したことがある方ならおわかりのとおり、H2は致命的な故障が発生しづらいといわれています。アメリカのブロガーによれば、新車から17万kmを経て、支障が生じたのはプラグケーブルだけだったとか。これはレアケースだったとしても、GMのトラックというかアメリカ製トラックは壊れづらいのがデフォなので、H2も丈夫で頑丈と考えて間違いはないはず。

 ところで、H2に対する有名なクレームに「車内がゴム臭い」というのがありました。GM社内の調査で、女子社員がいったひとことでもって、それまで3列目の1席をつぶして置いてあったスペアタイヤが、2008年のマイナーチェンジからリヤドアへと移されています。が、タイヤのあった場所はそのまま荷物スペースのまま(笑)。このへんのおおらかさこそアメ車っぽくて好感がもてるところかと。

 なお、2006年にはH3というさらに小ぶりなハマーが発売されていますが、こちらもH2同様にシボレー・コロラドというコンパクトSUVをベースにボディをそれらしいスタイルにしたモデル。日本でも人気が出るかと思いきや、ヤンキー人気はパッとしなかった模様。

 やっぱり、シュワルツェネッガーじゃないけど、ハマーはデカさや押し出しの強さが一番の魅力なのかもしれません。


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石橋 寛 ISHIBASHI HIROSHI

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