この記事をまとめると
■GWなど大型連休に全国的な大移動が発生するため渋滞はもはや避けられない
■筆者は経験から渋滞も仲間となら楽しめる一面があると実感
■渋滞への印象が気分の持ちようで変わることはいまも昔も変わらないといえる
渋滞はもはや「連休の風物詩」
本稿執筆時点では、大型連休後半がやってこようとしているところだ。製造業や大企業などでは4月26日から5月6日まで最大11連休というところも多いことだろう。帰省やレジャーなどでの大移動が本格的に始まるのは、5月3日から6日の憲法記念日、みどりの日、こどもの日、そして振替休日での4連休となるようだ。
私生活では自宅に引きこもる傾向のある筆者のような人間から見れば、混んでいたり、宿泊費などが高くなるのに、なぜ大勢のひとが大型連休にわざわざ移動するのかという疑問が湧くことも多い。働き方改革で有給休暇の積極取得などが呼びかけられているものの、職種によっては年末年始やお盆、5月の大型連休などでしかまとまった休みが取れないというひともまだまだ多いので、仕方のないことなのかもしれない。
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筆者は、大型連休時にメディアがこぞって報道するような高速道路などの大渋滞というのは経験が少ない。はるか昔の青年時代に、大型連休しかまとまって休めないという高校時代の友だちの誘いを受け、首都圏から新潟を経由して金沢までクルマで旅行したことがあるくらいだ。
早朝ということで、さらに裏道を駆使したので高速道路のインターチェンジまでは快調だったのだが、高速道路に入るといきなり大渋滞となっていた。エンジンのかけっぱなしがもったいないと、エンジンを切るほどの大渋滞だったのだが、友人と筆者あわせて4人でたわいもない話をしていると、それほど苦痛に感じることもなかった。ただ、これがひとりだけだと……。
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あちこちフラフラしたものの、印象の強い思い出は高速道路での大渋滞であった。しかも連休明けに職場へいくと、「高速道路でひどい渋滞にあって……」と同僚同士で「渋滞自慢」をしたことも覚えている。大型連休などでは、目的地までの往復での渋滞もイベント化しているのかもしれない。
首都圏を見ると、30年前ぐらいに比べると都心を避ける環状道路網なども発展した。さらに、残念な話ではあるが、日本の経済力が落ち込んだことも影響しているともいわれており、筆者が若いころに比べるとヘビーな渋滞はあまり見かけなくなるようになった。

バブル崩壊直後の数年は、なぜかクリスマスイブにクルマを使っての往復120km程度のプチ出張が入ることが続いた。東名高速を東京方面へ向かって帰ると、東京インターチェンジを抜けるか抜けないかで、都心まで長い渋滞が待っていた。ある年は、早めに首都高速を降りて一般道で移動していたら、道選びを間違えて表参道に迷い込み、男ふたりでクリスマスイルミネーションを渋滞のなか楽しんだこともある。
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仕事でひとりで渋滞にはまってしまうとひたすらイライラしてしまうことが多いが、とくにレジャーなどで家族や知人と同乗しているときは、楽しいひとときとまではいえないが、ヘビーな渋滞がそれほど苦にならないことをみると、まさに「気分は持ちよう」という言葉を思い出してしまった。家族や仲間でレジャーへ向かうときや帰るときの渋滞は、それもイベントのひとつのようなものに感じられているのかもしれない。
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自動車が生活に密着しているアメリカでも、朝夕を中心にヘビーな渋滞になることは多いが、クルマの運転以外のことで気を紛らわすひとが多いと聞いたことがある。
知人から「渋滞中に運転席で編み物をしている女性を見たことがある」と聞いたときは少々驚いた。「とにかくアメリカ人はクルマを運転中に運転以外のことをよくやっている」とは前出の知人。運転席で運転中に運転以外のことをやろうとするひとが多く、注意散漫となり事故が多いとする話もある。