憧れの旧車クロカン4WDを買ったのに乗っちゃダメだと!? 古いディーゼル車は登録不可に乗り入れ不可な県も存在する!

この記事をまとめると

■1980〜90年代のランドクルーザーにはファンが多いがディーゼル車には注意が必要

■NOx・PM法により対象地域では登録や車検がとおらない場合がある

■対策には高額な改造が必要な一方で虚偽の登録には罰則もあるため正しい知識が不可欠

古いディーゼルは登録どころか乗り入れさえダメな場所があった

 第2世代GT-Rをはじめ、NSX、RX-7、AE86トレノ/レビン、スープラなど、1980年代、1990年代のスポーツカーの人気があるように、1980~90年代のランドクルーザーに憧れている人も少なからずいる。

 しかし、60系、70系のランクルなどはディーゼルエンジンがメイン。そして、この時代のディーゼルエンジン搭載車は、1992年6月に公布、2007年に改正されたいわゆる自動車NOx・PM法の規制に引っかかり、登録もNG、車検がとれないエリアがある。

 自動車NOx・PM法は、「自動車から排出される窒素酸化物及び粒子状物質の特定地域における総量の削減等に関する特別措置法」が正式名称で、規制対象地域は、東京都、埼玉県、神奈川県、千葉県、愛知県、三重県、大阪府、兵庫県の8都府県の約240市区町村にわたる。

 これらの地域では、NOx・PM法の基準値を越える排気ガスを排出する車両の通行や通過、車検の継続は認められておらず、自治体の条例で不適合車は乗り入れを禁止、または走行禁止になっているところもある。

 たとえば、関東地方の東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県の1都3県においては、PMを規制対象とし、基準に適合しないディーゼル車の都県内の運行を禁止する条例が制定されており、平成15年10月から規制が開始されている。

 また、大阪府では、自動車NOx・PM法の排出基準を満たさないトラック・バス等について、府域の対策地域を発着地とする運行を禁止。兵庫県も、対策地域内を運行する自動車(車両総重量8トン以上の普通貨物自動車及び特種自動車、定員30人以上の大型バス)で、自動車NOx・PM法の基準を満たさないトラック・バス等の運行を禁止している。

 これらの地域で規制対象になっている車種でも、排気ガス浄化装置を取り付けるなどして合法的に適合化することも可能だが、その改造費用は100万円以上を覚悟する必要がある……。

 規制地域外に住んでいてそこで使用するぶんには、いまでも古いディーゼル車の登録・車検もOKだが、もちろん虚偽の申請は違法で罰則もあるので、インチキするのは厳禁だ。

 なお、自動車NOx・PM法の対象地域や車種規制については、環境省のホームページを参照されたい。


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藤田竜太 FUJITA RYUTA

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