多少の納期遅延ではトヨタの勢いは止められない
現状、トヨタ車では新規受注停止が突然のように発生するリスクがあり、納期も他メーカーに比べればかかる傾向にあるものの、それでも発注可能車ならば半年ほどあれば多くの車種で納車が可能となっている。他メーカーでも一般的に納車まで3カ月ほどはかかるので、納期が理由でトヨタ車を購入候補から外すということにはあまりならないようなのだ。
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登録車についてもうひとつの注目は、スズキ・ジムニーが4399台で15位に入っていることだ。2024事業年度締めの年間新車販売台数では、ジムニーは2万6361台で27位となっている(月間平均約2196台)。この躍進はもちろん、4月3日に正式発売された5ドアのジムニーノマドが大きく貢献しているのは間違いない。
ノマドの月販目標台数は1200台なので、差し引くと3199台。シエラがそこまで売れたとも思えないので、発売スタート月ということで多めの台数のノマドが新規登録されたと見ていいだろう。どこまでハイペースが続くのかが興味深いところだ。3ドアのシエラはノマドの登場で中古車相場が落ち込むなどその影響をモロに被っているようだが、軽規格のジムニーはシエラ&ノマドとのユーザーの棲みわけもより鮮明となり、人気は上昇傾向にあるようだ。
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そのほかの車種については、本稿執筆時点で、トヨタ・アクアが生産工場敷地内で完成車が雹害に遭い、被害車両ぶんを再生産するために新規受注停止となっている。だが、4月単月時点の販売台数については7284台で、3月以前とペースは変わっていない。
トヨタでは、カローラクロスが5月23日、そしてハリアーが6月に改良を予定している。カローラクロス改良の影響は、6月単月のカローラシリーズの販売台数に反映されることになるだろう。ハリアーは本稿執筆時点で受注予約を行っているようだが、この段階なら1~2カ月で納車可能との情報もあるので、発表日次第だが、早ければ6月、遅くとも7月には確実に影響がはっきりと出るはずである。