とにかく早め早めの対策が肝要
●できたときの対処法は?
雨が降ったあとは速やかに洗車をして、ボディ表面の汚れと水分を取り除く必要があります。とくに、夏場のような外気温が高く、太陽の光も強い場合は要注意です。ゲリラ豪雨のあとに強い日差しが降り注ぎ、塗装面の水分がみるみる蒸発していく過程でイオンデポジットとなり、さらにそのまま放置すればウォータースポットとなってしまうのです。
ボディの水分を拭き取っているようす画像はこちら
●素人作業では除去できない場合は?
一度ボディに付着したイオンデポジットやウォータースポットは、専用の液剤を使わなければ除去できません。カー用品店で売られている市販のクリーナーで落とすことができればラッキーでしょう。しかし、それでも汚れが落ちない場合は、コーティングショップなどの専門店にもち込み、プロの技術と専用の液剤を用いて取り除くしかありません。そうなると万単位での出費となるため、日ごろからこまめなお手入れが重要となってくるのです。
コーティング業者による作業のイメージ画像はこちら
●まとめ:普段から気をつけることは?
実際にはなかなか難しいかもしれませんが、雨が降ったあとに洗車して、ボディに付着した汚れや水分を除去するだけでもイオンデポジットやウォータースポットを回避できます。ただし、炎天下での洗車は、ボディに付着した水分を拭き取る前に蒸発してイオンデポジットとなってしまう可能性があるため、むしろ逆効果です。できれば曇りの日や日陰、早朝などに行うことをおすすめします。
また、意外と盲点なのがウインドウウォッシャー液。穴から液体が噴き出す際、ボディにかかったまま放置してしまうことがあります。面倒でもフロントガラスの汚れは水拭きタオルを用いたほうがリスク回避になります。
ウオッシャー液を吹いているイメージ画像はこちら
さらに、冬場の融雪剤や、井戸水を使って洗車をする場合も要注意です。融雪剤はアルカリ性であり、井戸水にはカルシウムが含まれているため、それぞれイオンデポジットになりやすい性質をもっています。雨水→水道水→井戸水の順番で水分に多くのイオンが含まれている(そのぶん、イオンデポジットを誘発しやすい)と覚えておくといいでしょう。
気になりはじめたら本当にキリがないですし、かといって放置すればするほど確実にクルマの塗装やコーティングの皮膜はダメージを受けます。「週に1度は洗車する」「ウインドウウォッシャー液は使わない」など、自分で自分を追い込まない「ほどよい妥協点」を決めつつ、ストレスにならないレベルでコンディション維持に努めたいところです。