この記事をまとめると
■フォーミュラE・モナコE-Prixの取材で訪れたモナコの街なかを散策した
■モナコではマイクロモビリティの姿をよく見かけた
■ちょっとした買い物や観光などに超小型モビリティは最適な乗りものかもしれない
モナコの街なかを走るマイクロモビリティたち
世界有数の富裕層が暮らす国、欧州のモナコ。「EVのF1」とも称される、EVパワートレインを使った世界選手権フォーミュラE・モナコE-Prix取材を受けて、モナコの街なかを歩いてみた。歩いてみたというよりは、歩くしかなかったともいえる。
モナコは海岸線に複数のヨットハーバーがあり、その周辺はかなり急な斜面が広がる地形。その間にさまざまなトンネルがあるが、その多くは自動車専用道路。また、駐車スペースも限られており、今回のようなイベントでは交通規制が入り、クルマでの移動も難しい。
モナコ公国のヨットハーバー画像はこちら
そのため、ホテルから会場まで毎日、30分弱の徒歩移動となった。バスもあるのだが、裏通りには入ってこない。
シェアリングサービスの自転車があるが、起伏が激しいこともあり、あまり使われていない印象だ。電動キックボードのシェアリングは見当たらなかった。
モナコ公国のシェアリング自転車画像はこちら
そうしたなかで、目を引いたのがマイクロモビリティの存在だ。日本でも超小型モビリティが新しい車両規格となっているが、トヨタの一部モデルが製造中止となるなど、あまり普及が進んでいない。
モナコでは、複数モデルのマイクロモビリティがあった。
ひとつは、日本でも日産が実証試験で活用していた、ルノー「Twizy」。ホテルの近くの路地やヨットハーバー近くで数台走っているのを見かけた。
ルノー・トゥイージーの走行シーン画像はこちら
また、中国製のマイクロモビリティもいた。パッと見た目は、「スマート」のような形をしている。中国では、地方部の農村で副業として始めた超小型モビリティベンチャーが多数存在し、その一部が中国の都市部に進出したという経緯がある。
中国製マイクロモビリティのフロントスタイリング画像はこちら
近年、中国はBYDを筆頭として電動車の海外輸出を強化しており、こうした超小型モビリティについてもモナコのような場所では需要があるのだろう。
そして、やはり目立つのがシトロエン「AMI(アミ)」だ。全長2.4m✕全幅1.39m✕全高1.52m。搭載する電池容量は5.5kWhで、満充電での航続距離は75km。
シトロエンAMIのフロントスタイリング画像はこちら
モナコと隣接するフランスでは、パリなど大都市周辺でAMIを見かけることがよくあるが、モナコでは住民が活用するケースというより、シェアリングで使われていることが多そうだ。今回宿泊したホテルでも、外部業者と連携してAMIの貸出サービスがあった。
ちょっとした買い物、観光としての市街地の回遊など、超小型モビリティはまさに、モナコに最適な乗り物なのかもしれない。