外国人にわかりやすいように標識を変えるってホントに必要か? 日本人だって海外にいきゃ自力で努力してるだろ (2/2ページ)

読めなくとも想像を働かせれば意味は伝わることが多い

 こちらは、「単行道」という漢字の並びでなんとなく想像がつく「一方通行」となるのだが、乗用車のイラストがある。つまり、この道は乗用車のみが一方通行で、二輪車は逆走もOKということになるようだ。ただし、イラストが乗用車なので、トラックやバスも逆走OKなのかは確認できなかった。

 上海の有名観光スポット近くには、「バス進入禁止」の標識もあった。19時から22時30分と規制時間をやや細かく刻んでいるのだが、標識の下には「路線バスを除く」としているので、観光バスを規制する標識となっているようだ。

 つづいて、なにやらカメラのイラストの下に書いてある看板。アプリで簡易翻訳すると「違法駐車禁止 すぐ立ち去れ(この区間)」といった意味で、カメラで監視していると注意喚起しているようである。

 また、郊外でよくあるのだが、外側が赤く「10t」と書いてある標識は、日本でもおなじみの重量制限の標識。ただし、中国では車軸のイラストが書かれているものがあり、それは車軸重量の制限を標示しているのである。

 このように、異国の標識を観察するとなかなか興味深いものがある。「わかりにくい」とクレームをつけるのではなく、ドメスティックな標識を理解するのも異文化コミュニケーションとして旅の楽しみとしてもいいのではないだろうか。

 また、いまどきは「Googleレンズ」という便利なものがあるので、道路標識以外にも海外のさまざまな言語による案内も、一瞬にして日本語に翻訳することができる。それゆえに、日本に来て「日本語ばかりでわからない」といっているインバウンドの観光客が多いという報道も、誰かがどこかでバイアスを利かせているようにも見えてしまうのだ。


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