この記事をまとめると
■XC60がマイナーチェンジを受けて内外装刷新と快適性向上
■最新インフォテインメントと高効率パワートレインを搭載
■環境配慮素材の採用や先進安全機能の追加でさらに魅力が強化された
さらに上質になったミッドサイズプレミアムSUV
ボルボは「XC60」の仕様を変更し、2025年6月2日より販売を開始した。
XC60はボルボのベストセラーモデルであり、現行モデルは世界で150万台以上を販売。2024年には過去最高の年間販売記録を達成している。日本市場でも2017年の導入以来、日本カー・オブ・ザ・イヤー(2017–2018)を受賞し、累計で約2万3000台を販売してきた。今回の改良では、次世代のユーザー・エクスペリエンスの導入、内外装の刷新、快適性の向上、環境負荷の低減など、あらゆる面で進化を遂げている。
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インフォテインメントは、従来の9インチから11.2インチへと大型化。解像度は21%向上し、より鮮明な情報表示を可能にした。さらに、クアルコムの次世代コンピュータ基盤「Snapdragon Cockpit Platform」を採用。これにより、Google搭載のインフォテインメントシステムは、処理速度が2倍以上、グラフィック生成速度が10倍に向上し、スムーズで快適な操作性を実現している。
新しいインターフェイスは、EX30やXC90と共通した次世代グラフィックを採用。ホームボタンで地図などのメイン画面に素早くアクセスできるほか、「ドライブモード」ボタンからワンタップで各モードの切り替えが可能となった。ウィジェット機能により、メディアやハンズフリー通話なども簡単に操作できる。また、走行状況に応じて自動で必要なアイコンを表示するコンテクスチュアルバーの搭載により、操作性も一段と向上した。ソフトウェアはOTA(無線アップデート)に対応しており、導入後も機能が進化していく。
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エクステリアは、より洗練された現代的な印象へと刷新。XC90と共通の新デザインを採用したフロントグリルに加え、新デザインのホイール、ダークカラーのフルLEDテールライトを装備。ボディカラーには「フォレストレイク」「オーロラシルバー」「マルベリーレッド」の3色が新たに追加された。
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インテリアでは、レザーフリー素材の採用を拡大。Ultraグレードには従来のファインナッパレザーに加え、100%リサイクルポリエステル素材「ネイビー・ヘリンボーンウィーブ」が無償オプションとして用意されている。Plusグレードには、新たに「ノルディコ」シートを標準採用。これはリサイクル素材とバイオベース素材から作られた環境負荷の少ない素材である。
さらに、全グレードにテイラード・ダッシュボードやオレフォス社製クリスタルシフトノブを採用し、上質で心地よいキャビン空間を演出している。加えて、トンネルコンソールには、新デザインの2+1カップホルダーや利便性の高い位置に配置されたスマートフォン用ワイヤレス充電器を備え、実用性を高めている。
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また、静粛性の向上にも注力し、ピラーやエンジンルームへの遮音材を追加。より静かなキャビン空間を実現した。
安全装備では、パイロットアシストに「エマージェンシー・ストップ・アシスト」機能を追加。これは、パイロットアシスト作動中にドライバーがステアリング操作に反応しない場合、自動で車両を安全に停止させる機能である。
ラインアップは、マイルドハイブリッドの「Plus B5」「Ultra B5 AWD」、プラグインハイブリッドの「Ultra T6 AWD Plug-in hybrid」の3種で、税込価格はそれぞれ順に789万円、879万円、1029万円。なお、B5パワートレーンには新たにミラーサイクル方式を導入し、従来比で約5%の燃費向上を実現している。
XC60は、デザイン、快適性、操作性、環境性能、安全性のすべてにおいてバランスよく進化を遂げ、今後もボルボの中核モデルとしてその存在感を高めていくだろう。
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