この記事をまとめると
■初心者マーク期間は「見習い中」と心得て焦らず行動することが肝要
■右折・合流・縦列駐車など運転の難所は経験で克服可能だ
■ナビの盲点や高速道路の対処法も落ち着きがカギとなる
見習い期間のうちにあらゆる状況に対処できるようになろう
通称「若葉マーク」と呼ばれる、緑と黄色の2色が左右に塗りわけられた葉っぱのような形のステッカー。準中型自動車・普通自動車の免許を取得してから1年未満のドライバーが運転するクルマには、必ずこの「初心者マーク」を貼る義務がありますね。つまり、教習所で習ったことだけではなかなかすぐに公道で完璧に運転できるとは限らないので、いってみれば1年間は見習い中と考えて、いろんなシーンに慣れていきましょうという期間です。
初心者マークのイメージ画像はこちら
周囲を走るドライバーも、この初心者マークをつけたクルマを見たら温かい目で見守り、交通の流れが安全でスムースにいくよう配慮してあげることが大切。実際に、初心者マークを掲示しているクルマに対して幅寄せや、必要な車間距離が保てなくなるような無理な割り込みをした場合には、そのドライバーは道交法違反とみなされ、罰則が科されます。
そんな、見習い期間のような初心者ドライバーとしてはやはり、運転の場数を踏み、経験値を上げていくことが運転上達の近道ではあるのですが、どうしても数々の「難所」に遭遇してしまうこともあると思います。
まずは、もっとも遭遇することが多い難所といえるのが、対向車線があるところでの「右折」。交差点は直線道路にのみあるわけではないので、右折をするタイミングを図りたいのに対向車線の見通しが悪く、対向車がいつやってくるのか、どこで途切れるのか判断が難しいところは怖いものですね。
右折のイメージ画像はこちら
対向車線の右折レーンに大型トラックやバスなどが停まっていると、その陰に隠れてしまって直進してくる車両がいるのかどうか見えないこともあります。それでモタモタしていると、後続車からビビーッと「早く行けよ」的な圧を感じさせるクラクションを鳴らされたり、やっと右折しかかったと思ったらその先の横断歩道の歩行者や自転車が途切れなくて止まってしまったり。ときには肝を冷やすこともあるかもしれません。
まだ遠くにいると判断した対向車が、予想以上の速さで近づいてきて、あわや! といった恐怖体験がトラウマになり、「右折はなるべくしない道を通るようになった」なんてドライバーもいるほどです。
こういう時は、まず慌てない、焦らない。運転に慣れてくると、少しの隙間から対向車の気配を感じ取ることができたり、建物のガラスに映っていることで確認の助けになったりと、さまざまなワザを身につけていけますが、最初はとにかく「絶対に大丈夫」という安全確認ができるまで、動じないことが大事です。後続車が急かしてきても無視し、平静を保っていられるような「強い心」を養う期間と考えてもいいと思います。
右折のイメージ画像はこちら
次に、これも遭遇する機会が多い難所といえる「合流・車線変更」。初心者はまだ、連なってくるクルマの列のどこに入ればいいのか、タイミングを見極めるのことに慣れていないことと、「いまだ!」と思ってからの操作が遅いため、熟練ドライバーからするとやはり「えっ、いま?」というタイミングで合流や車線変更をしてしまうことが多くなっています。
そこでビビーッとクラクションを鳴らされたり、あからさまにブロックされて入れてもらえなかったり、という洗礼を受けて滝汗をかいてしまうような場面もあるでしょう。でもこれも、何度も何度も合流や車線変更を実践して繰り返して慣れていくことが大事です。できれば、前に入れてほしいクルマのドライバーとアイコンタクトを取ったり、窓を開けて手を振り「入れてくださいね」と合図をしてみましょう。想像よりスムースにいくことが多いです。
高速道路での合流のイメージ画像はこちら
もちろん、飛ばしてくる直進車を急ブレーキさせるような入り方はNGですが、だいぶ前から窓を開けて手を振っていれば、多くのドライバーは「あ、合流したいんだな」と認識し、スピードを緩めてくれると思います。そして、合流したあとの運転に少し余裕が出てきたら、サンキューハザード(ハザードランプを2〜3回点灯してありがとうの意を伝える)をしてみるのもいいでしょう。