「新型ムーヴにライバルはいません!」 同門タントもワゴンRも競合じゃないと開発者が語るワケ (1/2ページ)

この記事をまとめると

■新型ダイハツ・ムーヴが歴代初のスライドドアを採用して登場した

■スライドドア採用はユーザーのニーズに根ざした結果

■軽セミハイトワゴンならず軽スーパーハイトワゴンの競合となりうる可能性もある

スライドドアを新採用した新型ムーヴのライバルはいずこ?

 先日発表された新型ダイハツ・ムーヴ。そのなかでも最大のトピックは、歴代初となるスライドドアの採用だろう。当然というべきか、「なぜスライドドアにしたか?」という質問は、その発表会場でも多くのメディア関係者によって飛び交っていた。

 そこで今回は、その疑問から一歩先に足を踏み入れ、スライドドア採用によって変化したであろう新型ムーヴの競合車種について、開発者サイドの意見も伺いながら考えることにする。それによって、スライドドアを採用した真意も自ずと浮かび上がってくるだろう。

 新型ムーヴのボディサイズは、全長3395mm×全幅1475mm×全高1655mm(2WD車)。先代ムーヴと比較すると全高のみ25mm高くなっているが、同社の軽スーパーハイトワゴンであるタントの全高1755mmと比べればそれでも100mm低い。依然として全高が高すぎず低すぎない、いわゆる軽セミハイトワゴンに先代同様カテゴライズされるといっていいだろう。

 ほかのメーカーを見渡せば、スズキ・ワゴンR、三菱ekワゴン/日産デイズ、ホンダN-WGN。このあたりのモデルが該当するジャンルだ。

 他社の軽セミハイトワゴンはすべてヒンジドアであるのに対し、新型ムーヴはスライドドアを採用するという点で大きく異なる。だが、先に挙げた軽セミハイトワゴン3車種と新型ムーヴのスペックシートを並べてにらめっこすれば、逆に大きな相違点はそれくらいしかない、という事実も見えてくる。

 スライドドア採用で高くなりそうなイメージの車高は、全車1650mm〜1700mmの間に収まり、(N-WGNのカスタムモデルのみ例外的に1700mmオーバー)。車重については、ワゴンRのみが700kg台後半と著しく軽量だが、そのほかの車種では奇しくもすべて840〜850kgの間に収まっている(2WD・NA車)。

 そして価格についても、最量販グレードでは狙いすましたかのように全車が税込にして140万円代の価格設定となる。机上で額面のみ見れば、新型ムーヴは他社の軽セミハイトワゴンとまさにがっぷり四つといった様相を呈しているのだ。


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