世界にはまだ知らないスーパーカーが存在する! モロッコの誇り「ララキ」が送り出すクルマは怪物だらけだった (2/2ページ)

マイナーながら性能は世界トップクラス

 このフルグーラ以降も、ララキからはさまざまなモデルが発表されている。2005年のジュネーブショーでは、コンセプトカーのグランツーリスモ「ボラック」が、フロントエンジンのレイアウトで登場。こちらも搭載エンジンはメルセデス・ベンツ製の6リッターV型12気筒だが、モデルのキャラクターから自然吸気の540馬力版が選択されている。最高速は310km/h、0-100km/h加速は4.5秒を掲げ、2011年の生産開始をアナウンスしたが、残念ながらそれは実現しなかったようである。

 ボラックに続いて2013年、カリフォルニアで開催されたペブルビーチ・コンクール・デレガンスで発表されたのは「エピトーム」だ。9台の限定生産を計画し、シボレーのコルベットZ06用V型8気筒エンジンにツインターボを組み合わせるという過激な仕様のエンジンは、110オクタンガソリンを使用した場合には1750馬力にまで最高出力を高めることが可能。ボディはカーボンファイバー製で、そのカスタマーにはヒップホップ・アーティストのフレンチ・モンタナなども含まれていたという。

 そして2019年には、ララキの故郷であるモロッコで、わずか2台の限定車「サハラ」が発表される。ダイナミックなリヤオーバーフェンダーを始め、多くのアイキャッチをもつスタイルは、まさにララキの真骨頂ともいうべき造形。搭載エンジンはエピトームと同様で、もちろんその運動性能も世界の第一線にならぶ実力を誇る。

 この2台のサハラは、いずれもモロッコの国王であるモハンムド6世によって購入された。ララキはまさに、モロッコの誇りにほかならないスーパーカー、いやハイパーカーメーカーと評してよい存在なのだ。


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山崎元裕 YAMAZAKI MOTOHIRO

AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員 /WCOTY(世界カーオブザイヤー)選考委員/ボッシュ・CDR(クラッシュ・データー・リトリーバル)

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