この記事をまとめると
■デカくて燃費が悪いなどアメ車が不人気な理由は50年前と同じ
■日本向けのダウンサイズやガソリンの優遇などがあれば売れるかもしれない
■本気で売りたいならメーカーの工夫と文化的なイメチェンが必要だ
日本じゃ「売れない」が当たり前になってしまっているアメ車
トランプが荒ぶるまでもなく、日本ではアメ車が売れていません。ジープのような例外を除けば、デカい、燃費が悪い、ディーラー網が貧弱、あるいはドイツ車などと比べても割高感がある、といった50年前から代わりばえしない理由かと。
ならば、どうしたらメルセデス・ベンツやミニのようにホイホイ売れるようになるのか。ネガをつぶせばいいってもんでもなく、アメ車ならではの魅力を浸透させるべきでしょう。トランプを論破するのは簡単ですが、いじめっ子をこじらせないためにもフォローを考えてみました。
デカい→日本向けにダウンサイズ
国土にまつわる道路事情から、アメ車はフルサイズが主流であることはご承知のとおり。一方の日本は、幹線道路こそ整備されているものの、一歩裏道にでも入ろうものなら軽自動車でさえ難儀するような道がわんさかあります。ハマーやエスカレードを手に入れたのはいいけれど、行動範囲が「走れる道だけ」に狭まるわけですから、アクティブなドライバーにとっては悩ましい、というか「いらねー」になること間違いなし。
キャデラック・エスカレードのフロントスタイリング画像はこちら
ならば、ハマーやエスカレードのワンサイズ小さいモデルを作ってみてはどうでしょう。しかも、最小回転半径も極力小さくして、なんならオーバーハングも削ったら狭い道でもスイスイ走れるはず。ちょうど、ジムニーをゲレンデヴァーゲン風にカスタムするのと同じノリ、といったらわかりやすいでしょうか。
無論、衝突安全性の再構築といった手間やコストも増大するはずですが、これでアメリカ・ファーストが進むなら安いもの。日本の裏通りにゴツイけど小さいアメ車が溢れることを考えると楽しみでなりません。
燃費が悪い→アメリカ製ガソリン大量輸入
日本のガソリン価格がアメリカに比べて高価であることも無視できないポイント。ガソリン価格が安くなれば、日本人だって燃費など気にすることなくジャブジャブ入れるはず。むろん、国内ではガソリンに対する複雑で高価な税制があるっちゃあるのですが、これこそトランプ節でもって「安くしろー!」と吠えてもらえば一発で解決するはずです。
折しも、アメリカは2025年に原油生産が日量1344万バレルと、世界でも有数の産油国となっているわけですから、ちょっとおすそわけしてもらえるだけで、日本でも8リッターのバイパーやら6.4リッターのラム・トラックやらがブイブイ走りまわるようになるかもしれません。
ダッジ・バイパーのフロントスタイリング画像はこちら
もっとも、「水より安い」と言われたアメリカのガソリン価格ですが、トランプのせいなのか1ガロンあたり5ドル近い価格(リッターあたり150円ほど)と高騰している地域もあるようです。トランプパワーでもって、まずはアメリカ国内のガソリン価格を下げてもらい、その後に無税でもって日本へ輸出というのは虫が良すぎる話でしょうか。
ガソリン値下げの勢いで、プラグインハイブリッドなんかの開発だって一時中断かなんかしちゃえば、開発費だって押さえられるわけで、不仲になったイーロン・マスクのテスラに「ざまあ!」くらいの悪口だって言えるはず。ガソリンの抱き合わせ販売、これこそトランプが言う「取引」っぽいのではないでしょう。