クルマ好き学生の熱い夏! 全国自動車部がしのぎを削る「フォーミュラジムカーナ」Rd.2が開幕した!! (2/2ページ)

新型のGR86出陣!

 2025年シーズン最大のトピックともいえるのが、車両の変更だ。

 今までは限定車であったトヨタ・ヴィッツGRMNが用意されていたが、パーツ供給の問題などもあり2024年をもって運用が終了。今年より新車のGR86のATモデルに統一となった。これにより、AT限定免許の学生も楽しめるほか、「貴重なFR駆動なので、クルマの楽しさをより知ってもらえると思う」と語るのは、車両を提供するTOYOTA Gazoo Racingの石井さん。前回のRd.1でも好評だったようだ。

 走行時は健康面を優先しているので、「エアコンはLo、風量は全開」がルールとなっている。石井さんは、「ヒーターを入れる人もいますが、むしろ電力の負荷が掛かるのでかえってマシンにはよくないです」と豆知識も付け加えた。VSCのカットは任意、足まわりにはRS-R製の車高調が入っており、車高調整はNG、減衰力の調整は可能だ。シートはBRIDEのジータⅣがインストールされる。

 タイヤは例年どおりステージごとにメーカーと銘柄が変わる。 Rd.2のエビスではグッドイヤーのイーグルF1であった。グッドイヤーからは、「F1という名ですが、正直ハイグリップタイヤとはいい難いので、腕の差が出ると思います! 頑張ってください」と激を飛ばした。女子クラスではオールシーズンタイヤの、ベクター4シーズンを使用する。

 さて、6月28日は練習日。各大学は翌29日の本番に向けてコースの攻略を考えるため、熱心に走り込みを行う。

 なお、女子クラスも2024年から設定されており、こちらは日産のノートオーラNISMOを使用する。こちら速さではなく、自身が1回目に出したタイムにどれだけ正確に合わせて走れるかがカギ。1本目と2本目のタイム差が少ない学生が勝者だ。シンプルなルールだが、これがかなり難しく、正直速く走るより大変かもしれない。こちらは個人戦となる。制限時間が1分50分と決められるいるので、それを超えたら失格だ。

 女子クラスは、14名のエントリーがあり、選考により以下の9名にまで絞られた(選考会の順位順)。

・庄野涼香さん(東京電機大学)

・高橋聖奈さん(青山学院大学)

・新田愛莉さん(東京理科大学)

・前川陽菜さん(東京電機大学)

・市川桃衣さん(上智大学)

・橋西慶果さん(東京理科大学)

・遠藤汐里さん(上智大学)

・進藤萌音さん(東京大学)

・武内 結さん(中央大学)

 予選大会は全国3会場で開催され、すでに鈴鹿ツインサーキット(Rd.1/三重県)は終了。そして今回のエビスサーキット(Rd.2/福島県)、その後は奥伊吹モーターパーク(Rd.3/滋賀県)で行われ、各大会の上位6チーム、計18チームが富士スピードウェイで開催される決勝ラウンド(Rd.4/静岡県)へ進出する。

 練習走行では、マシンの挙動を掴んだり、減衰の調整や空気圧の調整、ドライバー同士での作戦会議などを行なっていた。また、他校がどんな作戦なのか偵察している学生も(!?)。ドライバー以外の部員も多数駆けつけており、ピット内外でさまざまなサポートを行っていた。

 優勝校の特典は、競技参加用のトヨタ86(ZN6)をなんと1年間貸与! 女子クラスは、F1やスーパーGTでも活躍したヘイキ・コバライネン選手のドライブする、GR YARIS Raiiy2のナビシート体験というプラチナチケットの提供だ。

 Rd.2のエビスサーキットは、過去2年の歴代王者が参加した激戦区でもあるだけに、6月29日(日)の競技はどの学校が制するのか、結果に注目したい。


この記事の画像ギャラリー

WEB CARTOP 井上悠大 INOUE YUTAI

編集者

愛車
ホンダ・シビックタイプR(EK9)/スズキ・ジムニー(JA11)
趣味
写真/ドライブ/サーキット走行/クルマ弄り/スノーボード/ダーツ/自転車/その他多数
好きな有名人
大泉 洋/織田裕二/篠原みなみ

新着情報