後ろ向きに跳ね上がる「バンザイドア」がアイコン! かの奥山清行が送り出した「kode57」は日本の誇りだった (1/2ページ)

この記事をまとめると

■2016年のザ・クエイル・ア・モータースポーツ・ギャザリングで日本人がクルマを発表

■デザイナーとして活躍する奥山清行氏は「kode57」をこの場でお披露目した

■バンザイドアと称したユニークなドアをもつほかスペックもスーパーカーレベルだった

日本人デザイナーが手掛けた日本の誇り

 毎年8月中旬にアメリカのカリフォルニア州モントレーを中心に開催される、モントレー・カーウィーク。この期間に行われるもっともエクスクルーシブなイベントといえば、それは世界屈指のコンクールイベントとして、すでに70回以上もの開催を誇るペブルビーチ・コンクール・デレガンスと、モータースポーツという言葉をキーワードに掲げるザ・クエイル・ア・モータースポーツ・ギャザリングのふたつが有名だ。

 とくに後者は、ゲストの数も大幅に絞り込み、静かな環境のなかでモータースポーツに関連するモデルやブランド、あるいはスーパースポーツなどの出品車を鑑賞することができることから、現在では入場チケットを手に入れるのも難しいほどのイベントに成長。最近ではリッチなカーマニアに、ニューモデルをここでプレゼンテーションする自動車メーカーも続々と増えている。

 そのザ・クエイル・ア・モータースポーツ・ギャザリングで2016年、華々しくニューモデルをデビューさせたのが、自動車デザイナーであり、また工業デザイナーとしても活躍する奥山清行氏が設立したKEN OKUYAMA DESIGNだ。クエイルでのオフィシャルデビュー時にはシンプルに「kode57」と呼ばれていたオープンスポーツがそれで、のちにネーミングは「kode57 Enji」(コード57 エンジ)と改められ、5台のみが限定生産されることになった。

 ちなみにEnjiとは、日本に独特の濃い色調を持つ赤色のことで、それもまたkode57が日本の地から生を受けたモデルであることを物語っている。

 デザイナーの奥山清行氏といえば、かつてはイタリアのピニンファリーナでチーフデザイナーに就任。その代表作にはエンツォ・フェラーリや、同じくフェラーリの612スカリエッティ、あるいはマセラティ・クワトロポルテなどがあるが、ピニンファリーナ以前にもGMやポルシェでチーフ職、シニア職を歴任している。


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山崎元裕 YAMAZAKI MOTOHIRO

AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員 /WCOTY(世界カーオブザイヤー)選考委員/ボッシュ・CDR(クラッシュ・データー・リトリーバル)

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フォルクスワーゲン・ポロ
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