いま自動車界を騒がせる「オプカン」を知ってるか! 女子のオフ会まで行われる謎用語の正体とは? (2/2ページ)

オープンカントリーの歴史

 これらのタイヤはひと昔前と比べ、コンピュータシミュレーション技術が進化したことで、トラクション性能だけでなく静粛性や乗り心地までよくなっています。タフで武骨でスパルタンだけど、乗り心地が悪かったり、ノイズが大きいとさすがに装着をためらってしまいますが、「静か!」というほどではないにしても、許容範囲内の静粛性、乗り心地を備えているのも人気の理由のひとつになっているようです。

 その誘導役になったのがオプカンです。ちなみにオプカンの登場は意外に古く、1983年にまで遡ります。じつに42年の歴史をもった老舗ブランドなんです。

 最初に人気に火が点いたのは北米からです。4×4、SUV、ピックアップトラックの人気が高い北米に軸足を置いて販売してきたのに加え、バハ1000やロッククローリング(岩場登り)など、競技への参加も積極的に行われ知名度を上げ、本格的な性能を備えたオフロードタイヤとして高い人気を集めてきました。オプカンの魅力は、デザイン性だけでなく、オフロードタイヤとしての実績をもつホンモノという点も見逃せません。

 2010年代からSUV人気が再燃し始め、世界的に拡大。その影響で、日本でもSUVの販売比率が高くなっていき、今日に至ります。それを受けてトーヨータイヤは、2016年からオプカンを日本でも再販。タフでワイルドなトレッドデザインのA/TⅡは注目を集め、徐々に人気に火が点いていきます。

 並行してトーヨータイヤはオプカン・シリーズのバリエーションを広げ、軽自動車からライトSUV、本格SUVまで、本格的なオフロード性能をもたせながら、一般道でも使いやすい静粛性、快適性を備えることで、オフロードタイヤとして際立った人気ブランドへと成長することになりました。

 さらに興味深いのは、オプカンの主力モデルにはホワイトレターが用意されていること。クライミングなどをするハードユースガチ勢はホワイトレターを好まず、ブラックレターを選ぶのだそう。ではなぜホワイトレターが……?

 トーヨータイヤによると、ホワイトレターはライトユーザーや女性ユーザーが好んで購入しているのだそうです。 それがオープンカントリーを愛用する“オプカン女子”と呼ばれる女性ユーザーたち。モノトーンにホワイトのソックスやシューズ、ポシェットなどをコーデしたオプカンコーデが定番なのだとか。オプカンは、女性ユーザーを取り込み、さらなる人気の広がりを見せています。


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