高齢者の悲惨な自動車事故を受けてついに「踏み間違い防止装置」が義務化へ! (2/2ページ)

踏み間違い防止装置の条件は?

 義務装着されるペダル踏み間違い時加速抑制装置について、国土交通省によると、1994年11月開催の「国連自動車基準調和世界フォーラム(WP.29)」において制定された国際基準を満たすものとされている。

 主な要件としては、急発進抑制に関するものでは「障害物の手前1メートル及び1.5mに停止状態でアクセルをフルストロークまで踏み込んだ場合」、「障害物に衝突しない」、「障害物との衝突時の速度が8km/hを超えず、障害物がない状態に比べて30%以上速度が低下していること」となっている。

 ドライバーへの警報に関する要件では、視覚警報が必須などとなり、機能の解除条件に関する要件では、解除中のドライバーへの表示、機能の復帰条件などとなっている。なお、義務装着の対象は運転者がクラッチ操作を必要としない乗車定員10人未満の乗用車としている。

 現状販売される新車では、安全運転支援装置がほぼ全車に標準装着されている。このようになってからは目に見えて衝突事故全体は減少傾向にあり、板金修理入庫も目に見えて減っている(クラッシャブルボディの普及で事故を起こすと全損扱いになることが多くなったことなども影響しているようだが)。

 ペダル踏み間違い時加速抑制装置の義務装着により、ペダル踏み間違いによる事故が目に見えて減少することを願うばかりである。ただデバイス頼みにするだけではなく、運転者個々が細心の注意を払って安全運転に務めることこそ、悲しい事故を減らしていくことにはもっとも重要であると、最後に付け加えておく。


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小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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