「君子危うきに近寄らず」「触らぬ神に祟りなし」! ベテランドライバーが語る「危ないクルマ」の見分け方 (1/2ページ)

この記事をまとめると

■自分がキチンとした運転をしていてもトラブルに巻き込まれることがある

■だが危険なクルマを見分けられればトラブルを減らすことが可能

■要注意なクルマの見分け方をベテランドライバーの意見を参考に考えてみた

汚れたクルマに傷だらけのクルマは要注意!

 アフリカのサバンナに生きる草食動物たちは、獲物を探して駆けるジャガーの気配を機敏に察し、滅多なことではジャガーのそばには近づかない。これと同じく、きちんとしたドライバーは、ヤバいクルマを目にすれば決して近寄ることなく、その場をさっさと逃れるもの。なるほど、ベテランドライバーから見れば、そうしたヤバそうなクルマ&ドライバーはだいたいわかってしまうのだそうで、今回はそんな目利きのコメントをご紹介しましょう。

 ヤバい雰囲気といえば、反社会勢力みたいな雰囲気をイメージしがち。ですが、運転歴60年になろうという優良ドライバー、N氏にうかがうと「むしろ、ヤクザな連中はクルマをいつでもキレイにしていますよ。当たり屋なんて稼業にしても、私の知ってる限りピカピカにしてることが多い。道路でヤクザを怖いと思ったことはありませんよ」。

 ゆっくりとした口調には何事にも動じない風格すら漂うN氏。ならば、N氏が近寄らない、見たら離れたくなるクルマといえば?

「ヤクザのクルマと反対に、汚いクルマはイヤですね。それも、昨日今日の汚れでなく、ずっと放っておいたように汚れているクルマには注意を払いますよ。だって、クルマに無頓着なことが明らかですし、しばらくぶりに乗ったかもしれませんからね。日本のクルマは欧米に比べて、いつでもきれいにしていると言われるのに、作業車でもないのに小汚いというのはそれだけで近寄りがたいものでしょう」。

ボディ表面が汚れた自動車のイメージ写真

 まめに洗車をしない筆者は耳の痛いコメントですが、たしかにクルマに無頓着なドライバーっていますよね。

「汚いを通りこして、あちこちへこんだり、キズがついたままのクルマというのも敬遠したいものです。無頓着にもほどがあるうえに、ぶつけたりこすったりの前科があるかもしれないわけで、私から言わせてもらえば『運転をなめている』のじゃないかと思いますね。言うまでもなく、運転は決して上手ではなく、とっさの判断なども甘いでしょう。もらい事故というのがありますが、相手はたいていこういう輩ではないでしょうか」。

バンパーに傷がついたクルマのイメージ写真

 ほかに、クルマの特徴から見分けられるポイントはありますか?

「いまのクルマではだいぶ少なくなくなりましたが、直線道路なのにまっすぐ走っていないクルマというのは危ないですよね。アライメントが狂っているといったレベルでなく、前後左右のタイヤサイズが合っていないかのような蛇行、コメディ映画のようにクルマが上下に揺れていたり、とにかく妙な動き方をするクルマは近づかないにこしたことはありません。以前、リヤタイヤが左右対称にまわっていない感じのクルマがいて、しばらく後ろを走ってしまったのですが、カーブを曲がる際にそのクルマはリヤタイヤが外れてしまい、こちらは危うくとばっちりを食らいそうでした。追い越すなり、やり過ごしていれば、あれほどヒヤヒヤしなくて済んだんですがね」。

リヤタイヤが外れたイメージ写真

 たしかに、昔は妙な動きをする不調車もよく見ましたよね。ちなみに、タイヤが外れたクルマの車種を聞いたところ「ドイツ製の庶民的なクルマ」とだけ教えてくれました。


石橋 寛 ISHIBASHI HIROSHI

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三菱パジェロミニ/ビューエルXB12R/KTM 690SMC
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