圧倒的な「MiO」の存在感
台湾の製品と聞くと、日本ではどうしても「安かろう悪かろう」みたいなイメージを持つ人もいるだろう。たしかに、数千円程度のドライブレコーダーも存在するし、そういったモノが中国や台湾から大量に入ってきているので無理もない。
しかし、この「MiO」に関してはちょっと次元が異なる。
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その事実は、台湾の首都、台北市内のカー用品店、オーディオショップ、バイクディーラーなどに訪れてすぐにわかった。
というのも、この「MiO」ブランドのドライブレコーダーは、ツアーで巡った5店舗すべてで扱っているのはもちろんのこと、ドライブレコーダー購入者の80%ほどが選んでいるという店もあるほどで、ブースでも1番大きな売り場を展開している店も珍しくない。
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現地で高級車をメインに扱うオーディオショップ、CAR-TVの社長は、「うちのお客さんのほとんどはMiOの製品を選んで施工を依頼してくるよ。みんなポルシェやメルセデス・ベンツ、BMWなんてのを持ち込むけど、彼らはもちろんMiOを迷わず選ぶね」と語る。同店は台湾で14店舗の店を構えるが、全店で同じ傾向だという。
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ほかのカー用品店や、バイクディーラーのスタッフも同じような人気っぷりだと口を揃える。BMWのバイク専門ディーラーのスタッフも、「うちのお客さんたちもみんなMiOを選ぶね。うちの場合、諸事情で店頭では扱ってないんだけど、持ち込むからつけて欲しいって人も多いし、メンテナンスに来るお客さんのヘルメットにもよくついてるね」とのこと。
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言わば「MiO」一色とも言える台湾のドライブレコーダー市場。なぜこれほどまでに信頼されるのか?
カー用品店のスタッフは、「MiOはもともとカーナビを製造しており、知名度が高いんだ。そんなブランドが展開するドライブレコーダーなんだから、モノが悪いわけないよね。信頼性も高いし、アフターサービスもしっかりしてるんだ。それにこのブランドは、最新技術を常に取り入れていることでもお馴染みだから、いいモノが欲しい人は高くても必然的にMiOを選ぶのさ。我々はデジタル機器にうるさいしね(笑)」と、「MiO」が台湾で人気な理由を語った。どうやら地場企業だからというわけでもなさそうだ。
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MiTACの招待でやってきた台湾だが、行く先々はとにかく「MiO」ばかり。この日のためにわざわざ用意したとも到底思えないので、この支持率は疑いようのない事実だろう。お隣のドライブレコーダー事情がこんなことになっていたとは気にも留めなかっただけに、ちょっとしたカルチャーショックだった。
ちなみにこの「MiO」、台湾におけるドライブレコーダー市場では高級ブランドに分類されるそう。それでもシェア率は圧倒的だ。
台湾では、日本をはじめほかの国と同じようにドライブレコーダーの映像をSNSなどで晒す習慣があるそうだが、本当に危険な人や明らかに違反をしているような人は、警察が後日取り締まるんだとか。なので、それを目的にSNSをやっている人もいるそう……(笑)。より高画質な映像を残すためには、「MiO」のドライブレコーダーが欠かせないようだ。