トヨタはこれからマイナーチェンジラッシュが続く
登録車のみでは、1位から6位までをトヨタ車が独占しており、トヨタ一強状態の鮮明化が続いている。登録車3位のカローラは5月9日にセダン、ツーリング、スポーツを、5月23日にクロスのそれぞれ一部改良を行っている。
カローラクロスは顔つきが変わるなど、ほかのカローラシリーズより改良規模も大きく、新型を待ちかねたひとも多かったのか、正式発表前にメーカーから割り振られた発注枠を使い切る、つまり新規受注停止となるディーラーも出てきた。
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7月に入るとほぼすべてのディーラーで完売しており、2026年4月あたりまでの配車予定台数を売り切り、新規受注停止となっている。そもそも限られた台数を売り切っただけなので、人気殺到という表現は似合わないものの、多くのひとが注目しているモデルということを、改めて感じさせるトピックであった。
ちなみに、「4月までの配車予定台数」というように販売台数を絞った背景には、2026年5月あたりに再び改良が行われるようだとの情報も入っているので、改良までに生産及び配車が可能な台数がこの割り当て台数ということのようだ。
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登録車のみで5位に入っているシエンタは、本稿執筆時点で8月予定と聞いているが、改良後モデルの予約受注活動に入っており、6月の販売台数は改良前モデルのバックオーダー処理分と表現することもできるだろう。
アクアが若干順位を落としているようにも見えるが、現行アクアは雹害の被害を受けた車両の作り直しを行い、その段階で終売になったとのことで、間もなく電子式パーキングブレーキ採用などの改良を行う予定となっている。
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先日次期型を世界初公開したRAV4の販売台数は、当然ながら現行モデルとなっている。次期型は2025年度内発売を予定しており、現状では納車まで3カ月以上かかることもあるので、間もなく現行型の新規受注が停止されるだろうとのことであった。
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登録車の話題といえばトヨタ車ばかりとなっているのが実状。トヨタ以外のメーカー車の販売状況を見ていると、フリード、ノート、セレナなど看板車種の量販を進めるのでいっぱいのようにも見えてしまう。そのなか、スズキは2025年1月に改良を行ったソリオや、4月からジムニーノマドが発売となり、登録車の好調ぶりを感じさせてくれる。
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折しも本稿執筆と時を同じくして参議院選挙がスタートした。物価高騰などさまざまなことがあり、日本社会の将来というよりは、日々の生活の先行きに不安を抱えるひとが多くなっている。そのようなときには、やはり販売シェアナンバー1など、何かを買うときには冒険をせずに、より確かなものを選びたいという消費者意識が出ているのかもしれない。
2025年6月単月締め車名(通称名)別新車販売ランキング
ホンダN-BOX:1万6158台
ダイハツ・ムーヴ:1万2765台
トヨタ・ヤリス:1万1943台
スズキ・スペーシ:1万1744台
ダイハツ・タント:1万1232台
トヨタ・ライズ:1万1216台
トヨタ・カローラ:1万1020台
トヨタ・ルーミー:9470台
トヨタ・シエンタ:8385台
スズキ・ハスラー:8303台
トヨタ・ヴォクシー:7365台
スズキ・ワゴンR:7299台
ホンダ・フリード:7036台
日産ノート:6949台
トヨタ・アルファード:6900台
トヨタ・ノア:6763台
日産セレナ:6207台
日産ルークス:6063台
三菱デリカミニ/eKシリーズ:6058台
トヨタ・アクア:5933台
ホンダ・ステップワゴン:5445台
トヨタ・クラウン:5397台
スズキ・アルト:5012台
スズキ・ソリオ:4926台
ホンダ・ヴェゼル:4807台
ダイハツ・ミラ:4662台
トヨタ・プリウス:4461台
スズキ・ジムニー(シエラ&ノマド):4200台
トヨタ・ランドクルーザー:4024台
スズキ・ジムニー(軽自動車):3959台