あおり運転は100%悪いがあおられがちな運転が存在するのも事実! 自分が当てはまったら要注意な運転とは

この記事をまとめると

■あおり運転は妨害運転罪に該当する許されざる行為

■しかしあおられやすい運転が存在するのも事実だ

■あおり運転を誘発しないために意識すべきことを解説

巻き込まれないために意識すべきこととは?

 長年自動車を運転している人であれば、きっと一度は「あおられている」と感じた経験があるのではないだろうか。近年になってあおり運転が問題視されるようになり、また厳罰化されるようにもなった。誰でも車間を詰められたり心当たりのない理不尽なパッシングやクラクションを浴びせられると冷静ではいられなくなるし、いい気はしない。そのため、あおり運転が悪だと認識されることは、もちろんいいことである。しかし、なんでもかんでも「あおられた」と捉えてしまうのも、いかがなものだろうか。

 しばしばテレビニュースなどであおり運転の被害者とされる車両のドライブレコーダーが公開されることがあるが、その大半が素直に被害者だと思えないような内容なのである。もちろん、あおり運転をする側が悪なのはいうまでもない。どのような理由があろうとも、あおり運転そのものがやってはいけない行為であるのは明白だ。ただ、「これじゃあおられるのも無理はない」と感じてしまうドライバーが多いのも、事実なのである。

 では、どのような運転があおり運転を誘発しているのか。ここでは、高速道路を例に考えてみよう。

 まずひとつ目は、追い越し車線を延々と走る行為。高速道路には、走行車線と呼ばれる左側の車線と、追い越し車線という右側の車線が存在する。そのふたつにおいては自動車を運転するドライバーにわざわざ説明するような内容ではないのだが、走行車線が空いているにもかかわらず追い越し車線に居座る乗用車が多いのだ。

 法定速度で走っているのだから問題ないと考えているのかもしれないが、それはもちろん立派な交通違反。追い越し車線はあくまでも追い越しをする車両が走行できる車線であるため、延々と走り続けることはできないのだ。テレビで公開されるドライブレコーダーを見ていると、このような運転をしている被害車両があまりにも多い。あおり運転の被害にあったのは気の毒であるが、自身の運転も見直していただきたいものである。

 ふたつ目は、速度が一定しない乗用車。信号がないため一定の速度で快適に走ることができる高速道路であるにもかかわらず、速くなったり遅くなったりを繰り返すドライバーが多い。とくに速度感覚に乏しいサンデードライバーに見られる傾向にあるのだが、そのような運転をしている乗用車は周囲をイラつかせる可能性が高い。

 遅いから追い越したのに、すぐさま速度が速くなって抜き返してゆく。そして走行車線に戻って速度が低下し、さきほど追い越した車両が再び追い越しをかけなくてはならなくなる。それを何度か繰り返そうものなら、普通に走行しているクルマの怒りを買うことは想像に難くない。あおり運転の被害者であるどころか「喧嘩を売っている」と思われても仕方ないような運転になってしまうのである。

 では、どのようにすれば一定の速度で走行することができるのか。答えは単純明快、こまめにスピードメーターを確認すればいいのだ。当たり前のことであり最低限のマナーであるため恐縮であるが、その当たり前の行動すらできていないドライバーが多いのが問題なのである。

 高速道路を走行する際、同じ大型トラックに何度も追い越されることがあるというドライバーは、まさに一定の速度で走行できていないという証となる。なんでもかんでも「あおられた」と被害者ぶるのではなく、まずは周囲を刺激しないような運転を心がけたいもの。何度もあおり運転の被害を受けたことがある人は、一度スピードメーターをこまめにチェックしながら、時速80kmや90kmで走行車線をまったり走ってみてほしい。そうすれば、きっとあおられることは減るだろう。それは自分の運転が問題だったという証となるため是非とも改善し、安全で楽しいカーライフを過ごしてほしいと思う。


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