この記事をまとめると
■タイヤに入っている空気は自然と抜けてくる
■タイヤの空気圧が20%減少するとタイヤの寿命も20%縮むと言われている
■タイヤが温まりすぎると正確な空気圧をチェックできないのでそれを見越した調整が必要だ
空気圧の調整には温度管理も重要!
タイヤの空気圧の点検・調整は、クルマの日常点検でもっとも重要な項目のひとつ。
「タイヤが空気圧に依存する割合は90%」といわれていて、適切な空気圧でないタイヤは、その性能をフルに発揮できないだけでなく、指定空気圧より低い状態で走っていると、燃費の低下やハンドリングの悪化、さらにはタイヤの寿命を縮めることにも直結してくる(一般的に空気圧が20%不足すると、タイヤの寿命が20%短くなるとされている)。
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おまけにタイヤに異常がなかったとしても、1カ月で5%程度は自然に空気が漏れ、タイヤの空気圧が低下するので、最低でも月に1度は適正空気圧かどうかを点検するのがメンテナンスの基本。
その空気圧のチェックだが、じつはタイヤが冷えている状態でないと、正しい空気圧は測れない。厳密にいえば、走行後2時間以上経ってから空気圧を測定するのが理想なのだが、Myエアゲージをもっている人は別として、多くの人はガソリンスタンドなどに行ったときしか空気圧は測れないはず……。
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そうなると、ガソリンスタンドまで走ってくる過程でタイヤは温まってしまう。どうすればいいのか?
そこでおすすめできる方法はふたつ。
ひとつは、最寄りのガソリンスタンドまで、周囲に迷惑をかけない範囲でゆっくり走って行って、指定空気圧か指定空気圧+αに合わせる。
普段クルマを保管している駐車場からガソリンスタンドがおおよそ3km以内で、そこまでゆっくり走って行くぶんには、ほぼタイヤの温度上昇分は無視してもらっても構わない。
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ただ、前記の自然に漏れることを考慮し、空気圧の点検頻度が1カ月以上になってしまうという人は、タイヤが冷えている状態でも、指定空気圧より10〜20kPa余分に空気を充填しておくと安心だ。
もうひとつ、それなりの距離を走ってタイヤが温まってしまったな……というときは、指定空気圧+30kPaで調整し、後日、冷えた状態になってから再調整を行えばいい。
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反対にタイヤが温まった状態で空気を抜くのは厳禁。空気圧は高めより、低めのほうがリスクやデメリットが圧倒的に大きいので、低過ぎる状況になるのは絶対に避けたいからだ。
どんな高性能なタイヤも高価なクルマも、タイヤにきちんと空気が入っていなければ、その性能は発揮されない。
面倒かもしれないが、5分間もかからないメンテなので、最低でも1カ月に1度は、タイヤの空気圧の点検、調整は行っておこう。