愛犬を連れて愛車で夏の海へ……はちょっと待て! ワンコといく夏のドライブは注意点が盛りだくさんだった (2/2ページ)

暑さ対策は万全に

 愛犬とのロングドライブでは、1時間半、または2時間に1回は、高速道路のSA/PAなどでクルマを止め、車外に出してお散歩し、リフレッシュさせ、排泄させ、水を飲ませてあげることも、飼い主として行うべきことだ。そのためには、ドライブプラニングが大切で、あらかじめルート上の愛犬がリフレッシュできる、たとえばドッグランのあるSA/PAをリサーチしておくことも重要になる。

 愛犬とのドライブでの運転の仕方、犬の乗せ方、休憩の仕方はわかった……その上でこの時期、もっとも知ってほしいのが、暑いなかのドライブにおける注意点である。繰り返すけれど、犬は暑さ、湿気に弱い。これは多くの愛玩犬が、気候が安定し、湿度の低い北ヨーロッパ原産であるからだ。

 じつは、筆者は「わんこと行くクルマ旅」という愛犬とのドライブ旅行記事を書いていて、その撮影、ロケに頻繁に出掛けている。しかしながら、7~9月の仕事はしない。炎天下にいる時間も長くなる、犬にとって大きなストレスになるからだ。だから夏の日陰のない、路面温度(砂浜の温度)が高い海辺へはなおのこと近づかない。

 とはいえ、家族の一員である愛犬と、夏休みに出掛けることはあるはずで、万全の注意を払って出かけることが重要だ。目的地は高地、つまり夏でも涼しい場所を選び(関東なら軽井沢、那須高原などのドッグフレンドリーリゾート)、まだ涼しい早朝に出発。

 エアコンの温度設定を低めに設定し(犬の快適温度は22度といわれている。前席乗員が寒すぎると感じるのであれば、羽織ものの着用をすればいい)、途中休憩は涼しい場所を設定。高速道路のSA/PAで休憩するなら、芝生のドッグランのある場所で、ドッグランになるべく近く、愛犬がアスファルト路面をなるべく歩かずに済む場所にクルマを止めてあげるべきである(小型、中型犬ならドッグランまで抱っこ、またはカートで移動したい)。

 ちなみに、今では東南アジア並みに暑い日本の夏のドライブ旅行では、愛犬の特等席となる後席のエアコン吹き出し口はドッグフレンドリーカーとして必須の装備。ボックス型ミニバンがドッグフレンドリーであるのは、2/3列目席にもエアコン吹き出し口があるからだが、それがないコンパクトミニバン、スーパーハイト系軽自動車でも、フリードのようにリヤクーラーが用意されていたり、スペーシアやデリカミニなどにあるリヤサーキュレーター完備のクルマを選べば、愛犬はより快適に、涼しくドライブを楽しむことができるはずである。ミニバンの場合、後席のサイドウインドウ部分にあるロールサンシェードを活用することも、車内の暑さ対策に効果的だ。

 ランチをとるのであれば、ボクの場合、SA/PAの灼熱のテラススペースではなく、現地(高地)にある、店内ペット同伴可能なお店を選び、予約している。それが叶わないのであれば、テイクアウトして、エアコンの効いた車内を選択するようにしている。

 今使っているドッグベッドやキャリーケースの通気性が悪そうな場合は、車内のUSBやモバイルバッテリーから電源を供給できるUSB接続式のDOG DEPT「エアクールマット」(ベージュとピンク。タイマー設定機能付きで3段階の風量調整が可能)といった、ドッグベッドやキャリーケースに敷くアイテムを活用するといいだろう。もちろん、モバイルバッテリーを併用することで、車外を移動中のドッグカートに敷いて使うこともできるのだ。

 そしてドライブ旅行先では、クール素材のドッグウエアを着せてあげたい。DOG DEPTのクール素材のドッグウエアのなかには、素材がクール加工された生地であるというだけでなく、「スーパークールメッシュリースリーブ」のように保冷剤入れポケットが首と両脇に付いたもののほか、「濡らして着るメッシュノースリーブ」シリーズ、「ランニングクラブキャミソール」といったクール+UV+防蚊加工が施されたアイテムもあるので、愛犬の暑さ、熱中症対策として活用できる。

 というわけで、これからの暑さ極まる季節の”暑さが苦手な”愛犬とのドライブ旅行では、車内外の暑さ対策をしっかりと行い、涼しく快適に楽しんでほしい。


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青山尚暉 AOYAMA NAOKI

2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

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フォルクスワーゲン・ゴルフヴァリアント
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