この記事をまとめると
■T型フォードの運転方法は現代車と大きく異なり戸惑うこと必至
■操作系はペダル配置からアクセル・進角調整まですべてが独特な構成となる
■難しいが運転体験は貴重なのでクルマ好きなら機会があれば試す価値あり
100年前のクルマは運転方法も現代車とは別物
下り坂などで多用するエンジンブレーキのことを、いまではステルスブレーキと称してSNSでは賛否がわかれているとのこと。つまり、ブレーキランプが点灯しないことから後続車が減速タイミングを計れないということらしいのですが、クルマ好きの皆さんにとっては「笑止」って感じですよね。ましてステルスブレーキうんぬんと騒いでいる方々にとって、1908年デビューのT型フォードなんてまったく別の世界線。とはいえ、初見で運転できる方というのは、きっと大正、なんなら江戸時代の生まれかもしれません。
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T型フォードはいうまでもなくフォード1世が生み出したメガヒットモデル。1908~1927年まで1500万台がロールアウトしており、アメリカではいまだにパーツが入手可能ということもあって、現役で走っているクルマも少なくないとのこと。ちなみに、日本国内でもトヨタ自動車博物館が体験走行会を開催しているばかりか、ナンバー付けて普段使いしている強者もいるのだとか。
もっとも、筆者の経験からいえば、ステアリングがいくらか重いこと、スピードが遅いことを除けば現代の道路を走るのにさほど苦労を感じるものでもない気がします。なにしろ、骨董品が走っているだけで注目の的ですから、周囲のクルマが「どうぞどうぞ、お気をつけて」と敬老精神を発揮してくれるのです(笑)。
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