単体でも高額落札必至な役物911のオンパレード
2018 ポルシェ911 GT3 カップ(991.2)
GT3のカップカーはコレクションのなかでも白眉と呼べるもの。走行距離32kmを刻んではいますが、ポルシェのコード上は「エンジン使用0時間」にあたり(組上げ時の起動テストのみ)、まさに火入れの儀式前といったコンディション。
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ボディ、インテリアともに保護フィルムが残った状態で保管されており、このあたりもコレクターのこだわりが感じられるポイントかと。もっとも、ここまで状態がいいとなるとレースに使うのはもったいないかもしれません(笑)。
2018 ポルシェ911 GT3 カップ R (991.2)
2018年のGTレースを席巻した911といえば、こちらのGT3 カップRでしょう。その名のとおり、クラブマンレーサー向けのカップに対し、プロフェッショナルチーム向けにバイザッハのレース部門がコツコツ手作りしているもの。
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先のカップカーと同じく、エンジン使用0時間の新車でいうまでもなくレース用フルスペックの装備となっています。ちなみに、レースカウンターでの購入価格は51万1000ユーロ(約6947万円)だったとのこと。
2019 ポルシェ 911 GT3 RS バイザッハ (991.2)
バイザッハパッケージは、GT3を軽量化およびチューンした内容で、前述の911 Rにほど近い車重に加えてGT3のなかでもより精緻なエンジンチューンが施されたモデル。つまりは、カップカー並みのパフォーマンスながら、最低限GT3のユーティリティを保っている、といったポジションでしょうか。
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ロールケージやレーシングハーネス、助手席足もとには消火器といったサーキット向け装備をしつつ、サウンドシステムやナビはオミット。また、車体の内外にはカーボンパーツを多用するなど、バイザッハの名に恥じないリッチなチューンが特徴です。これまた、走行距離は27kmと工場出荷時に等しいもの。もっとも、これだけ991があったら乗る時間も取りづらいのかと(笑)。
2019 MAN TGX 18.640 と ロルフォ AURIGAトレーラー
オーストリアのコレクターは6台の911を一気に運べるよう、新車のMANトラックヘッドTGX18.640と、6台積載のROLFO AURIGAまで購入しています。トラックは、4×2ホイール構成、エアサスペンション、およびXXLサイズのキャブ、6気筒ディーゼルエンジンの出力は640馬力でZF製12速ミッションを搭載。
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なお、ロルフォは1815年にイタリアで創立された車両輸送装置の世界的ブランド。さまざまなトランスポーター(一般車、スポーツカー、ロードトラクター、クルーザー、オフロード車、SUV、あらゆる種類の商用車)を製造しており、F1をはじめとしたレース業界でも知らない者はいないというほどのハイエンドなトランスポーターです。
で、6台のお宝ポルシェと、このトラックがセットでオークションに出品されたものの落札価格は非公表。ですが、ポルシェ6台の市場価格を計算しただけでも、優に億超え。いったいいくらで落札されたのかが非常に気になります。コレクターの夢としてはコンプリートしたはずですが、次のコレクションにも期待が募るというもの。まったく、世の中には凄まじいクルマ好きがいるものです。