レッカー車だけじゃ助けられない! JAFのサービスカーがじつに多彩だった (1/2ページ)

この記事をまとめると

■JAFは会員のクルマに発生したトラブルに対応してくれる頼もしい組織だ

■レッカー車を代表としたさまざまな車両を保有している

■車両ごとに対応できる領域を分けているのが特徴だ

JAFは多種多様なサービスカーを所有する

 みなさんのなかで「JAF(ジャフ)」を利用している人はどれくらいいるでしょう?

「JAF」というのは「JAPAN AUTOMOBILE FEDERATION」の略で、日本語では「一般社団法人日本自動車連盟」といいます。

 一般のドライバーにとっては、出先でクルマが走行不能になってしまった際に、応急処置やレッカー移動などで対処してくれる“ロードサービス”を行う組織として認識されていると思います。

 このサービスは会員制で、年会費(4000円)を払うことでロードサービスを無料(一部を除く)で受けられるほか、会報誌の購読や提携店舗などでの各種割引サービスを受けられます。

 利用したことがある人や、街なかでトレードマークの水色/白のサービスカーを見かけたりするときは、象徴的な“レッカータイプ”のイメージが強いと思いますが、たまにちょっと様子が違う車両に出くわすこともあります。

 ここではその「JAF」が所有するサービスカーにスポットを当ててみようと思います。

■「JAF」が誇るロードサービス専用の車両たち

 前述のように、「JAF」には故障車を牽引して移動するためのレッカー車タイプの車輌のほかにも、用途に応じていくつかの車両の用意があります。

 どんな車両があるのか、紹介していきましょう。

●まずは定番の「レッカー車タイプ」

 筆頭はなんといってもメインで活躍している、「レッカー車タイプ」でしょう。

 トラックタイプのヘッドの後部にさまざまな装備を備え、車両を牽引する専用アームが装着されたこの車両は、「JAF」が所有するロードサービス車輌の6割を占めているそうです。逆にいうと、4割はほかの種類の車両だということに少し驚きがありました。

 まず車両の最後部にある特徴的な大きな黄色のアーム「レッカーブーム」から。

 このレッカーブームは走行時はコンパクトに折り畳まれていて、クレーン車のクレーンブーム同様に油圧で作動します。T字形のアームに車輪を載せて車輌を牽引しますが、車輌のサイズに合わせて伸縮して調整ができる構造になっています。

 荷台の各所には収納スペースがあり、出動依頼の多くを占めるタイヤのパンクに対応するためのエアコンプレッサーやパンク修理キット、石けん水、またガス欠に対応する燃料タンク(レギュラー/ハイオク/軽油)や、バッテリー上がりに対応するジャンプスターター、牽引する際の補助具としてのベルトなどなど、軽作業に対応する工具は網羅しています。

 4輪駆動車は4輪とも浮かせないとならないため、台車となる「ドリー」も装備しています。

 また、2022年からは、独自に開発した2輪用の牽引アタッチメントも用意されているので、これまでの多目的タイプが配備されていない地域にも対応可能になっているようです。

・災害支援の車両としても活動

 この「レッカー車タイプ」は、大きな地震などの災害時にも活動できる体制を整えているそうです。

 災害が発生した際には、全国から選抜された隊員で構成した「JAFロードサービス特別支援隊」が派遣され、被災して動けなくなった車両の移動を行い、救援物資や緊急車両の行動を円滑に行えるように支援しています。

 近年では2024年初頭の能登半島地震で活動したそうです。


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往 機人 OU AYATO

エディター/ライター/デザイナー/カメラマン

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スズキ・ジムニー(SJ30)※レストア中
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釣り/食べ呑み歩き/道の駅巡りなど
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