まるで飛行機のようなスバルらしいコクピットが心を鷲づかみ! 初代アルシオーネはハイテクてんこ盛りの超先進的クーペだった (1/2ページ)

この記事をまとめると

■スバルの旗艦として1985年にスペシャリティクーペ「アルシオーネ」が登場

■空力重視のデザインや電子制御装備など時代を先取りした先進技術を多数採用

■航空機を意識した内装と独自の操作系でいまでも唯一無二の存在感を放っている

40年前のスバルが誇ったフラッグシップ

 現行スバル車のフラッグシップモデルといえば、レヴォーグやWRX S4が連想され、少し前まではレガシィがその役割を担っていた。セダンやツーリングワゴンをラインアップするレガシィだが、誕生する前のスバルのフラッグシップモデルはどんなクルマだったのか?

 レガシィの前世代のスバルの主力モデルに、レオーネがあげられる。ボディタイプはセダン、ワゴン、バン、クーペと1車種で多くのボディ形状をカバーしていたモデルだが、このレオーネの3代目をベースとしたスペシャリティクーペとして、1985年に誕生したのがアルシオーネだ。

 アルシオーネの名称の由来は、和名で「すばる」を名乗るプレアデス星団でもっとも輝く「アルキオネ」からネーミングされ、まさに当時のスバル車のフラッグシップモデルとしての意気込みを感じる。ちなみにモーターショーや東京オートサロンなどでSUBARUブランドの伝道師として活躍する女性スタッフ「スバルスターズ」の前身は、アルシオーネの名前を与えた「ミス・アルシオーネ」で、当時からイベントなどで華を添えていた。

 2ドアクーペのみのラインアップだが、BRZのようなスポーツモデルではなく、あくまでスペシャリティクーペであり、コンセプトとしてはレクサスのLCのような位置づけだ。

 エクステリアは直線基調のくさび型デザインで、空力を徹底的に追求。空気抵抗係数(Cd値)は、現代でも高いレベルとされる当時世界最小の0.29。フラットタイプのドアハンドルやフローティングタイプのドアミラーなど、空力を重視される現代のクルマにも採用されているアイテムが1980年代に装備されていたことに驚かされる。

 フロントウインドウとリヤウインドウの傾斜角を同じ28度に設定している点や、歴代スバル車で唯一のリトラクタブルヘッドライトを採用している点など、とにかく空力面にこだわっていることが感じられる。


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