この記事をまとめると
■レーシングカーにはさまざまなチューニングがされている
■エンジンルーム内などに銀色の「プラズマテープ」なるテープが貼られている
■耐熱や断熱のほか補強の役割を兼ねており多くのチームが使っている
ただの派手なテープではなかった!?
レーシングカーのエンジンルームやブレーキまわり、さらにエアロパーツなどでもたびたび目にすることのできる銀色のテープ。見た目こそ単なるアルミテープと似たような感じだが、じつはあの銀色のテープは、“プラズマテープ”と呼ばれる特殊なテープで、耐熱対策や補強対策の必需品としてモータースポーツシーンで活用されている。
レース車両に使われるプラズマテープ画像はこちら
プラズマテープは耐熱性の高い粘着剤に、ガラスファイバーを練り込んだテープで、耐熱性と耐久性が極めて高いことが特徴だ。そのため、レーシングカーにおいては、エンジンのバルクヘッド側に耐熱材として装着されるほか、センターパイプやマフラーなどの排気系まわり、燃料タンクまわり、ブレーキ周辺の断熱および保護を目的に装着されることが多い。
また、プラズマテープは粘着性が高く、耐久性も高いことから、エアロパーツの保護を目的に貼り付けられることも珍しくはない。
レース車両に使われるプラズマテープ画像はこちら
事実、7月26〜27日に開催されたスーパー耐久シリーズ第5戦のオートポリス戦でも72号車「OHLINS CIVIC NATS」でST-2クラスに挑む日本自動車大学校や18号車「WedsSport GR86」でST-4クラスに参戦する浅野レーシングサービスなど数多くのチームがプラズマテープを使用し、マシンの耐熱&保護対策を行っていた。
18号車「WedsSport GR86」画像はこちら
各チームのメカニックによれば、耐熱テープは耐久性が高いことから、張り替えの頻度は少なく、パーツ交換に合わせて貼り替えることが多いようだ。特殊なテープとなっていることから、一時期はテープにしては高価なものだったが、近年は種類が増えてきたことから安価なものも増えてきただけに、愛車の耐熱対策やパーツの保護に悩んでいる方はプラズマテープを試してみてはいかがだろうか?