そこかしこに存在する大量のガスボンベの謎
そしてこの大量に置かれたガスボンベ。「なぜ市場に?」と思う方もいるだろう。その理由はフォークリフトなのだ。

市場でもっとも多く見かけたのはフォークリフトだったが、そのほとんどがガスボンベ式だった。ターレがたくさんあるのは想像していたが、フォークリフトの数はそれと同じくらいか、むしろそれ以上かもしれない。あちこちに点在しているというレベルではなく、10メートルも歩けばフォークリフトが1台以上ある、という感覚だ。
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ここで少しガスボンベ式フォークリフトについて説明しておこう。これは燃料として主に液化石油ガス(LPG)を使用しており、ガソリン車やディーゼル車に比べて排出ガスが少ない。そのため、換気が限られた屋内でも比較的安全に使用できるのが特徴だ。
また、エンジン音が静かで振動も少なく、バッテリー式に比べて長時間の連続稼働が可能なうえ、パワーもあるというメリットがある。
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市場のもっとも端にある巨大な建物には「製氷棟」と書かれていた。名前のとおりここは氷を製造する専門の施設だ。建物の下部には、まるでダストシュートのような装置が備え付けられており、どうやらトラックを横付けすると上から氷が落ちてくる仕組みになっているらしい。残念ながらその作業の様子を実際に見ることはできなかった。
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市場内を歩きまわっているとやはり腹が減ってくる。北部市場には飲食店がいくつも入っており、中途半端な時間にもかかわらず、どの店にもお客さんの姿があった。今回の食事場所に選んだのは、青果棟にある「富士弁」というお店。わざわざこの店の料理を目当てに市場を訪れる人も多いという評判の名店だ。
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では、今回の探索、このあたりでシメにしようと思う。もちろんメシはすこぶる美味しかったのはいうまでもない。