謎の立ち位置でセールスは苦戦
室内空間は売り文句の「ミニバンのキャビンスペースと多機能性」が示すように、スパシオ並みの全長ながらロングホイールベースのおかげで広々。ガラスエリアが大きく、解放感ある明るい室内空間を実現。パーソナル感ある、洒落たデザインでまとめられている。
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メーターはセンターメーターを採用し、コラムシフト&足踏み式パーキングブレーキの採用によって左右のウォークスルーが可能で前席足もとも広々。室内長は当時のクラウンを凌ぐ2025mmもあり、前後席のヒップポイント間距離990mm、室内幅1400mm、室内高1250mmを確保。
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また、フロントシートにフルリクライニング機構を採用してリヤシートとのフルフラット化を実現するとともに、6:4分割のリヤシートとの組み合わせで多彩なシートアレンジが可能になっているのが大きな特徴だった。ちなみにラゲッジルームは120mmスライドする後席のアレンジによって奥行き最大1700mmに達するほか、トヨタ初の電気式バックドアアウトサイドハンドルを標準装備。
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そう、トヨタ初のCVT搭載と合わせ、ある意味、初モノづくしの1台でもあったのだが、欲張りすぎた(!?)コンセプトだけに、繰り返すが「なんだかよくわからない」キャラクターに映ってしまい、平凡すぎる走行性能ということもあって、販売は不振。2000年から2005年までの約5年、1代限りの短命に終わってしまった。総生産台数7万8869台であった。
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もう、最大で25年前のクルマになるが、中古車情報サイトで検索してみると、1.8リッターモデルがたった2台しかヒットしなかった(支払総額60~65万円)。いったい、8万台近く生産されたオーパ君たちは、どこへ連れていかれてしまったのだろうか……。きっと「Opa!!」なんてポルトガル語で叫び声を上げて、どこかに運ばれていったに違いない(!?)