井口選手の走る2日目は決勝でまさかのリタイヤ
続く日曜日、同じく朝8時30分から井口選手がマシンに乗り、練習走行に挑んで行きます。
山内選手が乗ったときの改善要素を練習走行までにできる限り施してコースインします。練習走行ではタイムを狙うのではなく、マシンの確認やセットアップに時間を費やしました。
続いて行われた予選では、山内選手と同等なタイムを出しながらもライバルが良好なタイムを出したことにより5位となります。
決勝はGT300だけのレースとなり、通常のレースでもまわりを囲まれると抜けだせなくなるFIA GT3の大排気量マシンと戦っていくことになります。
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それでも井口選手は順位を落とすことなくレースを進めていきますが、5周目のホームストレートで異音を感じ、1コーナーをまわったコカ・コーラコーナーでランオフエリアにマシンを止めます。
小澤総監督は「マシンが帰ってきていないレース直後ではなんともいえませんが、井口選手からの話ではエンジンかターボか、という感じがします。昨日の山内選手のフィーリング情報から、タービン交換をしているのですが、そこが直接の原因ではないと思います。マシンが帰ってきて工場で確認してみないとなんともいえません。次の鈴鹿までは3週間あるので、しっかりと対策をしていきたいです」と語ります。
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井口選手は「日曜のレース担当ということで、土曜日はのんびりしていればいいはずですが、そんなこともできず、山内選手の走りやマシンの状態、タイヤの状態など確認することが多くて緊張感が高く疲れました。しかし、山内選手から様子を聞いて自分なりにレースのシミュレーションを行えたのはよかったです」
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「予選も、いまのマシンやタイヤの状況ではいい結果だったと思います。決勝では山内選手が苦労していたところを改善してもらったので、ペースも悪くなかったと思います。改善してもらったところが直接の原因かどうかは分かりませんが、5周という早いタイミングでトラブルが出たのは正直ツラいところです。チームもメカニックもエンジニアもみんな頑張って作り上げてきているので、今後も頑張るしかないのですが、レースをできなかったのが本当に悔しいです」と語ってくれました。
第2戦富士でもあと半周で優勝というタイミングでトラブルが発生してしまい、今回の第4戦富士でも同じくトラブルが出てしまう形となりました。
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以前のBRZであれば、長い直線が続く富士スピードウェイは苦手コースでしたが、近年は富士スピードウェイの苦手意識が消えて表彰台を狙えるコースにもなっています。
しかし、2戦続いての富士スピードウェイでのトラブルは、今後のレース活動にも影響が出てしまいます。多くのファンはもちろん、チーム関係者全員が望む表彰台、そして優勝を目指す勇姿を見たいところ。次戦の鈴鹿ではどのようなレースになるのか見守りたいと思います。
次戦の2025 AUTOBACS SUPER GT Round5は、 8月23日(土)に公式予選、 8月24日(日)に決勝レースが行われます。