ケーニグセグが誇る衝撃の技術力! スウェーデンの新興メーカーが世界を驚かせ続けるワケ (2/2ページ)

老舗に負けない高い技術力が光る

 その設立から約30年、このように積極的なニューモデルの投入で、常に大きな話題を提供してきたケーニグゼグ。彼らの発展の背景には、きわめて高い技術力があることは容易に想像できるところだろう。前で触れたジェメーラなどは、まさにそれを証明する1台。

 ミッドに搭載される、エキゾーストシステムをVバンクのセンターに導く構造となる、コンパクトなレイアウトのV型8気筒エンジンには、これもまたケーニグゼグ自身が開発したLSTT=ライトウエイト・スピード・トゥールビヨン・トランスミッションが組み合わされる。さらにダークマターとネーミングされた、同じく自社製のテクノロジーを採用したエレクトリック・モーターが組み合わされている。そのパワーユニットの革新性は驚くべきものと評してもよいだろう。

 ケーニグゼグのエンジン開発は、より大きなパワーを実現することだけを目的とはしていない。2016年に発表された2リッターの直列3気筒エンジンは、これまでのカムシャフトによるバルブ駆動を根本から見直した、ニューマチック・ハイドロ・エレクトリック・アクチュエーターを採用することで、さらに綿密なエンジン制御を可能にしたもの。それによってエンジンの小型軽量化とともに、高出力化、そしてもちろん低燃費化を実現することが可能になった。

 ハイパーカーの世界において、もはや確固たる地位を築き上げたケーニグゼグ。この極北のハイパーカーメーカーからは、はたしてこれからどれだけ魅力的なモデルが誕生していくのだろうか。これからももちろん、ケーニグゼグは世界を驚かせる話題が数多く提供されていくはずだ。


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山崎元裕 YAMAZAKI MOTOHIRO

AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員 /WCOTY(世界カーオブザイヤー)選考委員/ボッシュ・CDR(クラッシュ・データー・リトリーバル)

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