クラシックな出で立ちに豪華装備を融合
オリジンのカタログには「観音ドアのリメイク」として、「瀟洒な洋館の車寄せに横づけされた1台のセダン。ドアボーイが笑顔で駆け寄り、ノスタルジックな観音ドアを開く。するとリヤシートから美しい女性がひとり、優雅に踏み出すようにすっと降り立つ……」こんなモノクロームの映画のようなワンシーンを思い描きながら、私たちはオリジンに観音ドアを蘇らせました。1955年、クラウンRS型で高い評価をいただいた乗降性のよさは、もちろんオリジンにも生かされています」と、避暑地、軽井沢のような涼やかな高原の写真をバックに記されている。
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ボディサイズは全長4560×全幅1745×全高1455mm。ホイールベース2780mm。車重1560kg。つまり、ベースとなったプログレより全長で60mm、全幅で45mm、全高で20mmずつ大きい車体となる。ボディカラーはライトグレイッシュブルーマイカメタリックモリブデン、ブラック、ブルーマイカのどれも渋い3色。
エンジンは2JZ-GE型の3リッター直列6気筒DOHC・VVT-iで、215馬力、30.0kgmを発生するハイオク仕様のユニットを4速ATと組み合わせる。足まわりは4輪ともダブルウイッシュボーン/コイルの独立懸架としている。タイヤサイズは195/65R15で、オリジン専用のアルミホイールと組み合わされていた。
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装備も豪華で、本革パワーシート、スーパーライブサウンドシステム、DVDボイスナビゲーション、左右独立温度調整フルオートエアコン、レーダークルーズコントロール、イルミネーテッドエントリーシステム、オーバーヘッドコンソールなどの最新技術、最新装備も惜しみなく標準装備していたのである。
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もちろん、プログレでも定評ある走行性能、さらなる車内の静粛性が追求されていて、ハンドメイド部分の多さもあって、プログレの派生車というより、コンパクトなセンチュリーともいえる1台だったというわけだ。
なお、2000年時点での新車価格はベースモデルで約650万円。カーセンサーで中古車を探すと13台がヒットする。車価格は2000~2001年式の修復歴なしで約360万円から630万円という、25年前のクルマとしてはプレミアムな値づけとなっているようだ。