ポルシェであってポルシェじゃない! 912馬力・1000Nmのバカッ速ハイパーカー「P39」ってナニモノ? (2/2ページ)

限定モデルも計画中

 ドライバーはステアリングホイールに搭載されたモードスイッチで、3つのパワーモードを選択することができる。912馬力の最高出力が発揮されるのは、サーキット走行用とされるトラックモードをチョイスしたとき。このモードではスロットルレスポンスもさらに鋭くなり、コーナリング時にはよりダイナミックな走りを楽しむことが可能になる。

 ほかに用意されるパワーモードは「ノーマル」と「ウエット」のふたつ。前者は約750馬力、後者は約600馬力にパワーが抑えられるが、それでもなおP39の走りが刺激的であることは容易に想像できるところである。

 サスペンションにも、P39のもつエンジンパフォーマンスをフルに生かすために、独自のチューニングが施されている。フロントにマクファーソンストラット、リヤに5リンクというデザインは、911ターボSのそれから変化はないが、そのセッティングは独自のものに見直され、あらゆるコーナーで最大のグリップと安定性を約束する。

 フロントに20インチ径、リヤに21インチ径のホイールを装備することは911ターボSと共通だが、タイヤサイズは各々275/35ZR20、335/30ZR20に拡大されている。

 2025年に入り、さまざまなイベントでダイナミックローンチが行われたRMLエンジニアリングのP39。同社では来年に迫った創立40周年を記念して、このP39をベースとしたスペシャルエディションを10台の限定で販売する計画も明らかにしている。

 専用色となるルビーレッドでペイントされ、独自性をアピールするそれは、はたして世界のハイパーカー・ファンの目をどれだけ刺激してくれるだろうか。スーパーカーをさらに高次元なハイパーカーへと進化させるRMLエンジニアリング。彼らの革新的なプロジェクトは、これからもさらに続いていく。


この記事の画像ギャラリー

山崎元裕 YAMAZAKI MOTOHIRO

AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員 /WCOTY(世界カーオブザイヤー)選考委員/ボッシュ・CDR(クラッシュ・データー・リトリーバル)

愛車
フォルクスワーゲン・ポロ
趣味
突然思いついて出かける「乗り鉄」
好きな有名人
蛯原友里

新着情報