住居から遺体安置所まで! いまコンテナの斬新な活用方法が進んでいる!!

この記事をまとめると

■コンテナは単体で積み下ろし可能なため「インターモーダル輸送」が可能

■街中の倉庫から人が常態的に利用する店舗までコンテナは活用されている

■コンテナを利用した遺体安置用の冷蔵庫の開発も進められている

世界各国をまわる頑丈な荷室「コンテナ」の役割

 コンテナ(Container)を直訳すると「容器」や「入れ物」を意味する。日本では積み重ねて整理できるように規格を統一した容器を指すことが多い。運輸・輸送業界においては、荷物を収納して運搬できる荷室のことをコンテナと呼んでいる。

 運輸・輸送業界で使用されるコンテナは、さまざまな荷物を各地へ届けるために使われている。トラック・鉄道・船といった輸送手段を問わず、荷室部分だけで積み降ろしできるのが特徴だ。この仕組みのおかげで、輸送手段を組み合わせて効率的に運ぶ「インターモーダル輸送(複合一貫輸送)」を可能にしている。

 また、コンテナは世界各国を移動することもある。そのため、作りは非常に丈夫だ。外板には強度の高いスチールが用いられ、内装には木の板を貼った構造が一般的である。頑丈な扉には簡単に開かないロックが備わる。野ざらしで留置されることもあるため風雨への耐性も確保されている。また、高い耐荷重性能ももち合わせているのが特徴だ。

鉄の箱が居住空間に変身する驚きのコンテナ活用術

 耐久性が高いという特性から、いまでは輸送以外の用途での使用も増えている。よく目にするのはレンタル倉庫だ。コンテナは密閉性があり、加工すればドア・窓・エアコンなども取り付けることもできるため、事務所・店舗・待合室・宿泊施設など、人が常態的に利用する空間としても使用することができる。

 ただし、コンテナを地面に直接設置し、自由に移動できない場合は建築基準法上の「建築物」に該当するため、確認申請などの手続きが必要となる。一方、トレーラーに載せて動かせる状態なら車両として扱われる。この仕組みを活かし、店舗や結婚式場、葬儀場、宿泊施設として利用されている事例もある。また、コンテナをベースにしていないタイプも含め、トレーラーハウスの一種と解釈されることもある。

現在開発中の遺体安置用の冷蔵庫

 災害時の仮設住宅として使用された例もある。先にも触れたようにコンテナはかなり丈夫な作りなので、窓やドアを設置し、水道・ガス・電気を通してエアコンやユニットバスを据え付ければ、比較的短期間で人が住める状態にできる。災害時は建材が手に入らないとか、建設作業員が確保できないこともあるので、コンテナハウスの仮設住宅が役立つ。

 災害時に犠牲者が出ると、遺体を安置する場所が必要となる。通常は公民館や体育館、宗教施設、葬儀場などが利用されるが、これらの施設自体が被災している場合も多く、十分な収容能力を確保できないことがある。さらに、冷蔵設備を備えていないなどの課題もある。

 こうした問題に対応するため、コンテナを利用した遺体安置用の冷蔵庫が開発されている。冷蔵機能によって遺体の損壊を防ぐと同時に感染症の拡大を抑える効果も期待されている。また、必要に応じてトレーラーで遺体を移送することも可能だ。

 このようにコンテナはさまざまな再利用が進められており、今後も斬新な利用法の誕生が期待されている。


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