洗車は道具のメンテナンスがすべて
では、先に紹介した洗車道具をどうメンテナンスするばいいのか。
まずは、バケツである。「えっ、バケツまでメンテナンスするの?」と思いがちだが、カーシャンプーを作ったバケツをただ、ひっくり返して水気を流しただけで片付けると、カーシャンプーの成分、スポンジや洗車クロスを突っ込んだ際に残る汚れ、粒子などが底に残留し、次回、洗わずにそのまま使うと、ボディにダメージを与えかねない汚れ、粒子の残留成分が残ったままカーシャンプーを作ることになる。よって、カーシャンプーを作ったバケツは、しっかりと洗って保管する必要があるのだ。
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カーシャンプー洗いに使ったクロスやスポンジも、カーシャンプー成分、汚れなどをしっかり落としてからしまいたい。できればカーシャンプー作り用のバケツとは別のバケツを用意し、”洗濯”してあげるのだ。そうせず、洗車で使ったまま保管すると、次回の洗車時にボディにダメージを与えてしまう可能性があり、なおかつスポンジなどの寿命を縮め、劣化を早めてしまいかねない。
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洗車専用のボディに優しい細部用ブラシ、ホイール用のスポンジブラシを使ったあとも、水洗いして、しっかりと汚れを落としておきたい。とくにホイールを洗ったブラシ、スポンジには、ひどい汚れ、ブレーキダスト(鉄粉)が付着しているはずで、使用後、洗わずに使い続けることは厳禁。表面にクリア塗装されたアルミホイールのキズ付きの原因になってしまうから、とくにメンテナンスが必要な洗車アイテムとなる。
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そして、もっともマメなメンテナンスを必要とする洗車道具が、洗車後の水気の拭き取りに使った合成セーム皮、マイクロファイバークロス、そして普段、ウインドウを拭いているクロスだ。
カーシャンプー洗い用のスポンジ、クロスは、洗車の際、カーシャンプーの界面活性剤がボディとスポンジ、クロスの間にあり、それが潤滑材となり、ボディへのダメージを緩和してくれるのだが、洗車後の水気の拭き取りでは、それがない。
ゆえに、洗車後の水気の拭き取りに使う合成セーム皮、マイクロファイバークロスは使用後、洗ってきれいな状態にして保管し(ケースまたは袋に入れる)、次回の洗車に備えるべきなのである。この記事を書いている今日も、出掛ける前にウインドウをガラスクリーナーを使って拭いたのだが、1回しか使っていないクロスなのに、洗った後のバケツの水は、怖いぐらいに真っ黒になっていた(洗車後5日目程度である)。洗車にかかわるクロスは、それぐらい汚れるものなのだ!!
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ボクが洗車の水気拭き取り用の合成セーム皮、マイクロファイバークロスを「①ボディ用」、「②ウインドウ用」、「③戸当たり用(ボディ断面やサイドシル内側などに使う)、「④下まわり用」、「⑤ホイール用」、「⑥エンジンルーム用」にわけて使っているのは、部位によって汚れ具合が違い、付着する汚れが違うからだが(一例として、ワックスのかかったボディ用でウインドウを拭くと、油膜の原因になる)、洗車後のクロス類は、面倒でも家のなかで、しっかりと水洗い、汚れがひどい場合は洗剤洗いをしている。
水気ふき取りクロスとして1980年代から愛用している「ユニセーム(現在、オランダの工場閉鎖で生産・販売中止)」が、10年以上使い続けていられるのも、そうしたマメなメンテナンス、ケース保存によるものだろう(80年代に使い始めた数十年もののユニセームは、多少、ヤレて薄くなってはいるが、現在もホイール用として活躍している)。
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最後に、これだけはいっておきたい。
それは、「汚い洗車道具を使い続けていては、クルマはキレイにならない。むしろクルマを痛めてしまうかも知れない」である。ボクの過去の愛車である12年乗った2代目オデッセイV6アブソルート、8年乗ったVWゴルフⅦヴァリアントハイラインが、乗り換える最後までピカピカで、下取り時に査定士を驚かせたのも、入念な手洗い洗車の繰り返しとともに、しっかりとした洗車道具のメンテナンスによるものだと”勝手に”思っている。
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