「クルマ壊れた! JAFに電話」は大型車は対応外だった! 大型トラックならではのレッカー事情とは (2/2ページ)

75トンまで対応可能な日本最大のモンスターレッカー車

 大型レッカー車について解説していこう。よく目にするレッカー車はそれほど巨大な車両は牽引できないことは先述したが、大型レッカー車の場合、10トン以上の車両を牽引できるのが一般的でだが、なかには75トンまで牽引できるというバケモノ級のレッカー車も存在する。それがこちら。

 画像のレッカー車は株式会社ヤマグチレッカーが開発・製造した、その名も「センチュリー1075/ニーブーム型 75トンレッカー車 スペック」だ。この車両は、これまで最大だった70トンを超えた日本最大の75トンレッカー車で、初のお披露目は「ジャパントラックショー2022」への出展だった。

 さすが75トンを牽引できるだけあって、その姿も重厚感あふれるシルエットになっている。同社の公式ホームページには、このほかにも大型レッカー車の数々が紹介されているので、一度は覗いてみてほしい。

 では最後にトラックの牽引ならではの「シャフト抜き」について触れておこう。

 トラックを牽引するときシャフトを抜くのは、駆動系の保護とトランスミッションへの負担軽減が目的だ。
エンジンが停止している状態かつ、シャフトを抜かずに牽引してしまうと、本来は駆動している状態で力が伝達されている部分に無理な力がかかり、回転駆動系の部品に摩耗や過熱のリスクが生じるのだ。また、ミッションも同様に、本来の力伝達とは異なる方法で動かされることにより破損につながるため、シャフト抜きは非常に重要な作業といえる。

 このシャフト抜きの必要がないケースとしては、後輪が駆動しない前輪駆動車の前輪だけをもち上げて牽引する場合は、後輪がフリーのためシャフト抜きは必要ない。


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