イギリスで「2シーター」の「ランクル250」が売れまくっている……ってそもそも2人乗りのランクルってなに? (2/2ページ)

じつはほとんどの日本車にコマーシャルが用意されている

 そして、荷室と運転席(キャビン)を区切るバルクを装備するのがマスト。ランクルやジムニーのコマーシャルビークルを見れば、金属製のしっかりしたバルクにメッシュトップで完全に仕切られているのが見えるでしょう。なお、荷室内について明確なルールはないようですが、トヨタにしてもスズキにしても床面を樹脂で覆うなどヘビーデューティな業務用途に対応しているのが最近の特徴です。

 なお、コマーシャルビークルはトヨタやスズキだけでなく、ほとんどの日本車メーカーがイギリス向けに展開しています。日産バネット、マツダ・ボンゴといった商用バンはもちろんのこと、カローラ(ツーリング)のリヤシートを省いて荷室に改造したモデルなどは日本でも需要があるかもしれませんね。

 改造といえば、メーカーによるコマーシャル仕様でなく「俺のコマーシャルビークル」を自ら仕立てる猛者も少なくないようです。イギリスでは日本車専門のカーショップがいくつもあり、そこで購入した軽自動車などをサクッとコマーシャル仕様にして乗り出しているのだとか。リヤウインドウがブラックアウトされていたりしたら、たいていはコマーシャルビークルとして登録されているはず。

 同じ日本車でも、コマーシャルビークルのように割り切った仕様となると、印象も変わってくるもの。なにより、荷室を活用したい方にとってはうってつけな存在かと。逆輸入という手もあるっちゃありますが、せっかくだったらメーカーが「イギリス仕様」かなんか気取って発売してくれたらそこそこ売れそうな気がするんですがね。


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石橋 寛 ISHIBASHI HIROSHI

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