いま新車ディーラーでは「なにはともあれ試乗」が増えている! 店頭試乗の重要度が増しているワケ (1/2ページ)

この記事をまとめると

■最近のディーラーではお客をその気にさせるためにすぐに試乗をすすめてくるケースがある

■紙のカタログがないと購入条件交渉に終始しやすくなり買う気を増長させるのは難しい

■店舗によってどこまで試乗が充実しているかが新車購入時の比較対象となるかもしれない

最近はすぐに試乗をさせるディーラーが増えた!?

 筆者は仕事柄新車ディーラーへよく出かけるのだが、商談テーブルで待っていてセールスマンがやってきて挨拶がすむとすぐに「試乗どうですか?」といわれることがよくある。

 いまどきは多くのメーカー系ディーラーで紙ベースのカタログが廃止となり、ウェブカタログしか用意されていない。また、紙ベースのカタログを用意するメーカー系ディーラーでも、それは薄い簡易的なもので、そこにQRコードがあり詳細はQRコードをスキャンしてデータカタログを見ることになっている。昔のように厚くて内容の充実した本のようなカタログがないので、商談テーブルで話をしていてもお客の購買意欲を高めることはなかなか難しい。そこで、お客に「その気になってもらう作戦」として、まずは試乗にもち込もうとしているのかもしれない。

 ナンバープレートのついていない展示車というのはいまどき少なく、代わってナンバープレートのついた試乗車が豊富に用意されている。近隣の数店舗でシェアしているケースが多く、エリア内での試乗車総数はかなり充実している。同一エリア内の店舗でそれぞれ割り当てて置いており、訪れた店舗に希望車種がなくても、その日に担当セールスマンが当該試乗車のある店舗にお客を連れて行ったり、後日店頭に用意してお客に試乗してもらうというパターンもあるようだ。

 ディーラーによっては、店舗のウェブサイトに用意されている試乗車情報を掲載しているので、そこが自宅などから近い場所ならば試乗予約を行い、試乗後そのまま商談を行うというのが理想的かもしれない。

 過去に聞いた話では、試乗車情報をウェブサイトに掲載していたことで、他県からわざわざ試乗にきたというケースもあったとのこと。当該車種でMT(マニュアルトランスミッション)車の試乗車を探したら、自分の住む県にはなかったからやってきたとのことであった。

 販売促進を目的に試乗車を用意しているので、県境にある店舗ならば隣接県へ新車を販売する(越境商談)こともできるが、そうでなければ新車を売ることはできないのだが(職場があれば可能のようだ)、単純な試乗目的では誓約書への署名と運転免許証のコピーを取るところもあるので、前述したMTの試乗車がここしかないなどの事情があれば、試乗を断られることはまずないだろう。


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小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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