1250馬力でもまだ進化の途中ってマジ!? 究極のコルベットZR1Xはもの凄いけどまだ上を期待できる!! (2/2ページ)

新しい世界を切り開くコルベット

 このZR1Xが発揮するシステム全体の最高出力と最大トルクは、それぞれ1250馬力、1320Nmという数字。それがスーパーカー、いやそのさらに上をいくハイパーカーの世界におけるライバルの多くさえをも超越する驚愕のスペックであることは、誰もがそれを認めるところだろう。

 この圧巻のパフォーマンスから得られる走りをより最適化するために、ZR1Xではハイブリッドシステムを始め、シャシー制御システムのeAWDにも独自の改良が施されている。

 前後のサスペンションに備わる可変式の磁性式ダンパーもその制御はZR1Xに専用のもので、ドライバーは自身のドライブモード選択によって、ミッドシップスーパーカーとしての究極的な運動性能を楽しむことはもちろん、長距離のドライブにおいても疲れを一切感じさせることのないラグジュアリーなテイストも味わうことができる。

 専用のアンダーボディや大型のリヤウイングから構成される、ハイダウンフォースカーボンエアロパッケージを始め、その運動性能をより高めるために多彩なオプションが設定されているのもZR1Xが大きな特長とするところ。

 ボディタイプにはもちろんほかのコルベット各車と同様にクーペとコンバーチブルの両方が用意されているから、その選択に始まりオプション装備のチョイス、そしてさらに望むのならばインディビジュアルプログラムの活用に至るまでの一連のオーダーのプロセスは、カスタマーにとってはなによりも特別な時間となるはずだ。

 ZR1Xは、はたしてC8の究極形であり、また最終進化型となるべく企画されたモデルなのだろうか。シボレーがその疑問に対してどのような答えを用意しているのかは、もちろん現在の段階ではまったく明らかになっていない。だが、最初にも触れたとおり、C8がデビューを飾ったのはいまからわずか5年前となる2020年のこと。これまでの歴代コルベットに与えられてきたライフスパンを考えれば、今後さらに魅力的なスペックを掲げた、特別なモデルがリリースされる可能性も完全には否定できないのだ。

 C8の進化はこれからもまだまだ続くに違いない。そのような願望を熱く胸中に抱くC8のファンはきっと多いはずだ。


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山崎元裕 YAMAZAKI MOTOHIRO

AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員 /WCOTY(世界カーオブザイヤー)選考委員/ボッシュ・CDR(クラッシュ・データー・リトリーバル)

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