ゲームの世界からレースを目指す若者たちがとうとう実戦へ! マツダのマツダの「バーチャルからリアルへの道」プロジェクト3期生が筑波デビュー (2/3ページ)

耐久レースに備えてジムカーナで感覚を養う

 そして、翌日の日曜日は安芸高田市にあるTSタカタサーキットで開催された「MAZDA SPIRIT RACINGジムカーナ・エクスペリエンス2025」の第2戦に、先輩たちと一緒に全員が参戦。3月から4月にかけて開催された合宿以来、久しぶりに3期生たちも実車を走らせる機会になった。このイベントの模様はすでに本サイトで掲載しているので、参照いただければ幸いだ。

 この日のテーマは「DSCオフでの車両挙動を体験すること」。じつはマツ耐という耐久レースに参戦するこのプロジェクトでは、接触やクラッシュというリスクを避けるため、サーキットではDSC(横滑り防止装置)をONにして走ることを基本としている。ということは、もしDSCを作動させてしまうと、クルマの方が勝手に減速してしまうため、ドライバーたちは「DSCが作動しないぎりぎり」で走らせているのだ。

 ところが、この日は1台ずつ走行するジムカーナ競技で、しかも速度域も低いためにDSCはOFFにして3期生たちも走行。つまり、もし横滑りしても自分の腕でリカバリーすることが求められた次第だ。また、燃費と速さの両立が求められるマツ耐とは違って、とにかくタイムを削るのが優先。アクセルを踏むときはひたすら全開で、さらに1速かせいぜい2速までのギヤでの走行となった。

 すでにご報告しているとおり、この日は朝から夕方までメニュー満載。ジムカーナ独特の慣熟歩行から始まって午前中に3本、午後にも3本を走る機会が与えられた。しかも、午前中の2本目は全日本を戦うトッププロに運転してもらっての同乗もOK。3本目はそのプロがウォッチして、走行後にアドバイスをしてもらえるのだ。

 そして午後は、2本だけパイロンを追加してコースを小変更。これで1回目の練習と、2回目と3回目の速い方のタイムでクラスごとに順番を決めるという、ジムカーナ競技の本番と同じプログラムとなっていた。

 今回は3期生の6名と先輩たち4名の10名が、CP(チャレンジプログラム)クラスでの戦いとなったが、優勝は43秒312という断トツのタイムを出した三宅陽大。2位は吉田航太朗、3位にも加藤達彦という1期生の先輩3名が上位を独占。3期生では瀬川彰斗が45秒449で4位に入ったのが最高だった。それでも6名全員が2回目よりも3回目にタイムを削っていたのはお見事。

 ちなみに同じNDロードスターで挑戦した筆者は51秒台がベストで、3期生の最下位の選手からも3秒以上も差がある惨敗だった。


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