レンタカー需要が多い車種は下取り価格が安くなる! 人気コンパクトハッチの人気がゆえの悩み (1/2ページ)

この記事をまとめると

■日本はコンパクトハッチのラインアップが充実しているように感じる

■自家用ニーズとなると軽自動車が選ばれてしまうことが多い

■コンパクトハッチバックはレンタカーとしての車両供給で目立つ

日本ではコンパクトハッチが売れているように見えるが……

 トヨタは2025年9月1日、同社のハイブリッド専用コンパクトハッチバック車となるアクアの改良を行った。トヨタ車のトレンドともいえるハンマーヘッドをモチーフにしたフロントフェイスを採用し、見た目もずいぶん変わったのだが、装備内容も大幅に見直されている。

 初代アクアは2011年末に日本国内で発表されている。現行モデルは2021年7月にデビューした2代目となるが、いずれもパワートレインはハイブリッドユニットのみとしている。

 2代目アクアのデビューと、時をほぼ同じくして2021年6月に現行日産ノートの派生モデルとなるノートオーラがデビューしている。ちなみにオーラを含むノートシリーズも現行モデルではe-POWERユニットのみを搭載している。ノートオーラの最大の特徴は3ナンバーワイドボディを採用しているところにある。プレミアムコンパクトという位置付けにもなり、サイズの大きい上級車種からのダウンサイズニーズだけではなく、輸入車ユーザーからも乗り換えが目立つなど、新たなコンパクトカーユーザーの創出に貢献したともいっていい存在となっている。

 一方の現行アクアは、ヤリスハッチバックにもハイブリッドユニット搭載仕様があるなか、5ナンバーサイズを堅持しており、一部からは「キャラが被っているのではないか」という声も聞かれていた。ただ、現行ヤリスハッチバックは前席優先設計とでもいうべきか、販売現場でセールスマンからも「後席は狭いですよ」という説明を受けることもあり、その点では前席だけではなく後席にもひとを乗せる機会が多い場合はアクアを勧めるなど、それなりに棲みわけができているとの話もある。

 トヨタには3ナンバーワイドボディとなるハッチバック車のカローラスポーツもあるので、アクアは5ナンバーサイズを現行モデルでも堅持したのかもしれない。

 日本国内をよく見ると、コンパクトハッチバック車のラインアップが意外なほど目立っている。海外市場では、すでにコンパクトカーのニーズはコンパクトサイズのクロスオーバーSUVスタイルを採用するモデルに移行しており、コンパクトハッチバックのラインアップは減少傾向にあるか、ラインアップ自体をやめるブランドも目立っているように見える。

 日本国内での日系コンパクトハッチバックを挙げると、トヨタではヤリス、アクア、カローラスポーツ、ルーミー、日産ではノートシリーズ、ホンダではフィット、マツダではマツダ2、スバルではジャスティ、三菱ではデリカD:2、ダイハツではトール、スズキではソリオ、スイフトを挙げることができる。

 レクサス以外の日系ブランドでは、最低でも1台はコンパクトカーをラインアップしている。ただ、純粋な自家用ニーズで見ると、維持費のメリットもあるので軽自動車が選ばれてしまうことが多い。コンパクトハッチバックの主戦場は企業の営業車をはじめ、レンタカー、カーシェアリングなどフリート販売メインとなる、企業向けニーズが中心となっているのもまた現状といえるだろう。


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小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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