持ち上げるときにも多くの技を使う
5)移動させる荷物の重さの確認方法は?
「ツメを差し込んで、少しもち上げたときにパレットがどのくらい振動するかで判断します。慣れてくるとツメの上げ下ろしの時の振動で、だいたいの重さがわかるようになるんです。これは予想以上に重いから、リーチフォークじゃなくてカウンターフォークを使おうとか。ここは経験による部分が大きいですね。あと荷物の重心がどこにあるかを判断するのも経験を積まないと身につかない部分ですね。」
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6)事故が起きやすいのはどんな場面?
「これはフォークの運転に慣れてきたときですね。最初は荷物を扱うときに、落としちゃいけない、傷つけちゃいけないと慎重になるんですが、慣れてきたときほど、思わぬ事故につながるケースが多いです。」
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7)フォークリフト業務できつい場面は?
「フォークの操作自体はきつくないですが、バラの荷物をパレットに手作業で載せ替えるときは力仕事になることが多いですね。あと老眼(笑)。最近では荷物の伝票に書かかれている文字が小さいことが多くて、なかなか読みにくいです。」
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8)フォークマンもトラックドライバーも怖い人が多いってホント?
「そんなことはないと思いますよ。ただ、物流倉庫の現場では、トラックとフォークが接触したりしないように、注意喚起の意味で大きな声を出す場面があります。そうした場面だけを見れば、もしかしたらケンカしてるって思う人もいるのかもしれませんね。大きな声を出すのはあくまでも安全確保のためです。」
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9)フォークマンならではの豆知識を教えてください
「荷物の固定に使うラップ(ストレッチフィルム)ですが、安いやつだときつく巻いたときに切れちゃうんですよ。重さがある荷物の場合は、厚みがあるラップじゃないとしっかりと固定できないんですね。見た目は同じでもラップによって強度が違うんです。」
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このようにフォークマンは様々な経験に裏打ちされた技と知識で物流の起点を支えているのだ。フォークリフトオペレーターが荷物を移動させている場面に出くわしたら、ぜひその華麗な技をじっくりと堪能してみたはいかがだろうか。
■取材・撮影協力
(株)ロジ・テック トーシン
神奈川県川崎市宮前区馬絹2-2-31
https://www.to-sin.com/