土の世界で可憐な女子が豪快に駆け抜ける! いま注目の「ダートラ女子」2人を直撃!! (2/2ページ)

ダートラ界を沸かす存在として今後の活躍に大期待

 続いて穂村選手を直撃!

──まずはベーシックな質問なんですけど、お名前はなんてお読みするのでしょうか?

穂村選手:りょうか、って読みますが、苗字を含めて本名ではありません。ライセンス名です。

──イマドキなドライバーですね。ちなみに、ダートトライアルを始めたのはいつだったんですか?

穂村選手:初めてダートトライアルをやったのは2年前です。知人から“ダブルエントリーでチャレンジしてみない?”と誘われて、いきなりランサーでデビューしました。

──当時、モータースポーツ経験はあったんですか?

穂村選手:サーキットでのスポーツ走行をしたときにライセンスはとったんですけど、競技経験はまったくなかったので、よくランサーを貸してくれたな……と思いました。

──確かに、そのランサーのオーナーは勇気がありますよね。で、実際にダートトライアルをやってみた感想は?

穂村選手:一昨年の9月にデビューしたんですけど、むちゃくちゃ楽しかったですね。で、本格的にチャレンジしようと思ったんですけど、どうせやるのなら自分のクルマで出てみたい。ちょうど、そのころ、アルテッツァに乗っていたこともあって、後輪駆動車でダートトライアルをやろうと思って、その年の12月にはトヨタ86を買いました。それで昨年から地方選手権に参戦しています。

──決断が早いですね。それで今年から全日本にステップアップしたんですか?

穂村選手:今年もメインは地方選手権です。全日本選手権は今回がデビュー戦になります。

──競技を初めてから、3年も経たずに全日本選手権に参戦するとはすごいですね。ところでダートトライアルの魅力って何ですか?

穂村選手:みんなそれぞれドライビングスタイルが違いますよね。スマートに走る人もいれば、豪快に走る選手もいるけれど、それでもほとんどタイムは変わらないところが面白い。

──確かにそうですね。ちなみに競技をやるようになって苦労していることはありますか?

穂村選手:いま「オートプロデュース上村」というダートトライアルの専門ショップで働いているんですけど、クルマの知識がまったくないところですね。

──えっ?  全日本ダートトライアル選手権でSCクラスのチャンピオンに輝いた経験をもつ上村智也選手のガレージですよね? ダートトライアルを始める前から働いていたんですか?

穂村選手:もともと学校から近かったので、4年前に上村選手のお店でアルバイトをしていたんですけど、そのまま就職しました。デビュー戦でランサーを貸してくれた人も、そのお店のチーム員です。

──なるほど。では、アルバイトしたときからダートトライアルは知っていたんですね。

穂村選手:バイト募集のチラシを見て、クルマが好きやし、面白そうやからバイトを始めたところ、土のついたクルマがありましたからね。お店で働くようになって、ダートラのことがわかってきたんですけど、自分のクルマを土で汚したくなかったから、最初はダートラをしたいとか思っていませんでした(笑)。

──それがランサーでのダブルエントリーしたのをきっかけにダートトライアルにハマり、一気に全日本選手権まで駆け上がったんですね。ところで、話がそれましたが、苦労している点はなんでしたっけ?

穂村選手:クルマの知識がないのでセッティングができない。タイヤの空気圧がどうとか、ダンパーの減衰圧がどうとか、わからないので苦労しています。あとは、近くにダートコースがないので気軽に練習できないところですね。京都コスモスパークもなくなったし、オートパーク今庄もなくなったこともあって、遠くのコースまでいかないと練習できないので苦労しています。

──そうなんですね。セッティングに関しては上村選手も教えてくれると思いますが、今後の目標はなんですか?

穂村選手:今回、全日本選手権にデビューしまししたが、実力的にはまだまだなので、とりあえず地方選手権で優勝したい。今年は地方選手権で5位に入れるようになったので、2026年は地方選手権で優勝したいですね。

──ところで、自身のアピールポイントとして「ピンクのLOVCAステッカー!」とホワイトボードに書いてくれましたが、そのほかにアピールポイントはありますか?

穂村選手:YouTubeチャンネル(注:「Ryoka(ダートラ沼の住人)」で、全日本ダートトライアル選手権のライブをやっているので、興味がある人は見てください!

 以上、2名のダートラ・ガールズをクローズアップしたが、第7戦のいなべ大会では、両ドライバーともに苦戦の展開。みっちー選手がPN3クラスで11位にとどまったほか、第1ヒートでコースアウトを演じた穂村選手も同クラス20位に終わった。それでも、両ドライバーともに着実に進化をしているだけに、ダートラ界を沸かす存在として、今後の活躍に注目したい。


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廣本 泉 HIROMOTO IZUMI

JMS(日本モータースポーツ記者会)会員

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