「大人が1人」「子どもが2人」2種類の図柄があるって知ってた? 横断歩道標識は明確に使いわけがなされていた

この記事をまとめると

■ヒトが描かれている道路標識は4種類ある

■横断歩道の標識は「一般用」と「学童用」の2種類にわかれている

■標識の図柄は注意点をひと目でわからせる工夫がされている

横断歩道の標識に隠された意味

 道路にある標識には、ヒトが描かれているものがあります。警戒標識の「学校、幼稚園、保育所等あり」、規制標識の「歩行者等専用」、指示標識の「横断歩道」(2種類)の計4種類がヒトが描かれている標識です。今回は、標識の種類と意味に加え、ヒトが描かれている標識に隠されている深い意味について解説します。

道路にある標識の種類と意味

 まず、標識の種類と意味について簡単に再確認しておきましょう。道路標識には、本標識の「規制標識」「指示標識」「警戒標識」「案内標識」、本標識の意味を補う「補助標識」があります。

 本標識の意味は以下のとおりです。

・規制標識:特定の交通方法を禁止したり、特定の方法に従って通行するよう指定したりする標識
・指示標識:特定の交通方法ができることや道路交通上決められた場所などを指示する標識
・警戒標識:道路上の危険や注意すべき状況などを前もって道路利用者に知らせて注意を促す標識
・案内標識:地点の名称、方面、距離などを示して通行の便宜を図る標識

「横断歩道」の指示標識が2種類ある理由とは?

 指示標識の「横断歩道」には、ひとりの人が描かれているタイプとふたりの子どもが描かれているタイプの2種類があります。なぜ、横断歩道は2種類あるのでしょうか。

 それは、設置場所によって使いわけられているためです。

 警察庁が公表している「交通規則基準」には、道路標識等の設置基準が明記されています。この交通規則基準によると、道路標識「横断歩道(学童用)」(ふたりの子どもが描かれている標識)は、保育所・幼稚園・小学校等の付近、つまり学童・園児の通学や通園のため利用される横断歩道に設けられ、道路標識「横断歩道(一般用)」(ひとりの人が描かれている標識)は、その他の横断歩道に用いると明記されています。

 このように、その横断歩道を多く利用する人を描くことで、車両を運転するドライバーに、どのようなことに気をつければよいのか一目で分かるようになっているのです。

標識はひと目で様子が想像できる図柄になっている

 ここまで解説してきたように、標識は運転中に見るものであるため、ひと目でその場で注意すべきことなどがわからなければ意味がありません。

 今回取り上げた「横断歩道」のように、どのような人が多く利用するのかわかりやすくしているのも、運転者に何を注意すべきなのかひと目でわからせる工夫といえるでしょう。

 このように、何気なく見ている道路標識を注意深く観察すると、新たな発見があるかもしれません。この機会に道路標識等の図柄に注目してみてはいかがでしょうか。


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齊藤優太 SAITO YUTA

ライター/インストラクター/ジャーナリスト

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