シビックタイプRからプレリュードにバトンタッチ! 2026年よりGT500に投入されるホンダの新型車両「プレリュードGT」プロトタイプが豪雨のスポーツランドSUGOを疾駆 (2/2ページ)

豪雨に見舞われつつも新生GTマシンがついにシェイクダウンだ

 9月30日にお披露目されたプレリュードGTは、翌日に早速シェイクダウン。ステアリングを握ったのは、ホンダ陣営の実質的なエースチームとも言えるTEAM KUNIMITSUの山本尚貴と牧野任祐であった。

 シェイクダウン当日はウエットコンディションで、セッション開始直前には豪雨に見舞われる始末。午後の走行も天候不良でキャンセルされたため、この日は午前2時間のみの走行となったが、プレリュードGTは順調に周回を重ねて34周を走破した。

 最初にマシンに乗り込んだのは、長年ホンダ陣営の開発を引っ張ってきた山本ではなく、後輩の牧野。所属6年目、チーム内で担う役割も大きくなってきた感のある牧野が、世代交代を感じさせるような大役を仰せつかったことに、先輩の山本も「ホンダの期待の表れにもなっている。彼がこれからのホンダを引っ張っていくのは間違いない」と目を細めた。

 そんな牧野は、限られた走行時間のなかで得られたプレリュードGTの印象について、「詳しいことは言えない」としながらも、その素性はシビックとは「結構違うな」という印象であったと明かした。とはいえ最終的な車両特性は、開発陣による今後の「味付け」次第になっていきそうだ。

 また、山本は新型車両の開発を通して「決勝レースで戦えるクルマ」を作っていきたいとコメントした。実際に今季のシビックも、サクセスウエイトの軽さを活かして複数回のポールポジションを獲得してはいるが、いずれも勝利に結びつけることはできなかった。開発陣は、現在猛威を振るうスープラのように、「どんなシチュエーションでも高いパフォーマンスを発揮できる車両」を目指すとしている。

 何より開発陣もドライバーも、一時はスポーツカーのラインアップが寂しくなっていたホンダから、新たなクーペが登場したことを喜んでいる様子。そんな「ホンダのスポーツカー」の行く末は、プレリュードGTの活躍にもかかっている。


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