スーパーカーの聖地に新「反逆児」メーカーが誕生! なんと自社製V12エンジンで2157馬力を発生する怪物「クラフラ」を生み出した (2/2ページ)

7リッターV12が発する最高出力は2157馬力

 このボディに包み込まれるモノコックも、もちろんワンピースのカーボンファイバー製だ。その重量はわずかに170kg。曲げ剛性で1万6000N/mm以上、捻じり剛性では4万N·m/degという数字が達成されている。前後のサスペンションはインボードマウントのプッシュロッド方式。これには電子制御のアクティブ機構が導入されており、カスタマーは状況に応じて、常に好みのセッティングが可能になっている。

 ブレーキシステムはフロントに420mm径、リヤに410mm径のカーボンセラミックディスクを備えるもので、これに各々10ピストン、4ピストンのキャリパーを組み合わせる。タイヤはフロントが265/35ZR20、リヤが345/30ZR21サイズのブリヂストン製ポテンザ・スポーツとなっている。

 そして、クラフラがもっとも衝撃的なスペックを掲げるのは、ミッドにマウントされるパワーユニットだ。最新ハイパーカーは電気モーターの採用も一般的になりつつあるが、ジャマーロは完全自社開発となる、120度バンクされた6988ccのV型12気筒DOHC+4ターボエンジンのみを搭載。ターボはバンク間に配置される。

 注目の最高出力と最大トルクは「1670馬力&1556N·m」と「2157馬力&2008N·m」の両ステージを設定。ミッションは7速セミATのほかに、将来的には11速DCTが採用される予定だ。

 参考までにクラフラの車重はわずかに1450kgというから、その運動性能が驚異的なものとなるのは間違いないだろう。カスタマーは「ホワイト」「ブラック」「レッド」という3つのキーを使いわけることで、ミッドのV型12気筒+4ターボエンジンのパワー設定を選択でき、ホワイトでは400~800馬力、ブラックでは1670馬力、そしてレッドでは最高値である2157馬力が発揮される仕組みとなっている。

 ジャマーロからはさらに、このクラフラ(カトラ)に続く第2弾モデルとして、オールテレイン型(全天候型)ハイパーカーの「アルボア」を市場に投入することも予告されている。モデナに誕生したハイパーカーメーカーの新興勢力、ジャマーロ・アウトモビリ。彼らのもとから発信されるニュースには、今後も注目していきたいところだ。


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山崎元裕 YAMAZAKI MOTOHIRO

AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員 /WCOTY(世界カーオブザイヤー)選考委員/ボッシュ・CDR(クラッシュ・データー・リトリーバル)

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