「真っ昼間に工事なんかやるから渋滞してんじゃん」なんて怒らないで! 道路工事を昼間や日曜にやるにはワケがあった (2/2ページ)

道路工事が道路インフラのトラブルを未然に防いでいる

 阪神高速においても同様で、やはり大きな騒音を伴う工事は周辺住民への配慮から昼間に実施している。それでも昼間の道路工事比率が高いわけではない。若干古いデータで恐縮だが、2011年における阪神高速での工事時間帯は6割以上が夜間であり、昼間の工事は4割弱となっていた。工事による渋滞の発生を減らすために深夜~早朝にかけての工事が基本というスタンスに立っている。

 また、「せっかくの休日に道路工事をしなくてもいいんじゃないの」と指摘する声もあるが、首都高速や阪神高速などは物流の重要ルートであり、平日の道路工事のほうが経済活動への影響が大きい面もある。なにを重視すべきかの意見はわかれるところだろうが、都市高速などにおいては“渋滞の影響が少ない曜日≒休日”となってしまうのも理解できる。

 せっかくの休日にドライブを楽しんでいるとき、工事渋滞にハマってしまえば、気分が下がってしまうのは仕方ないことだ。それでも、騒音問題などから時間帯が制限され、なおかつ物流のスムースさを考慮すると、日曜の昼間が道路工事のベストタイミングになるケースもあるわけだ。

 冒頭でも記したように、こうした工事が道路インフラのトラブルを未然に防いでいる。そう思えば、悪態をつくのではなく、むしろ昼間の工事に感謝すべきなのかもしれない。


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山本晋也 SHINYA YAMAMOTO

自動車コラムニスト

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