近頃ポロシャツ制服の新車セールスマンが増えている! スーツがいいか制服がいいかを考えてみた (2/2ページ)

制服でもスーツでも「柔軟さ」が今後の課題

 過去のセールスマンといえば、会社に所属するサラリーマンとはいえ、給料のほとんどが歩合給というなか、まさに「一匹狼」状態での飛び込みなど日々訪問営業を行い、ノルマをこなしてきた。それが世情も反映しカウンターセールス、つまり店頭販売へとシフトし、セールスマンの給料も基本給が手厚くなり、「スタッフみんなで協力してたくさん新車を売りましょう」という風潮になっていく流れで、統一感を出す意味もあって制服化というものが進んでいるのではないかと筆者は考えている。

 スーツ姿とはいえ、ジャケットを着て接客してもらった記憶も筆者は少ないし、いまにはじまったことではないのだが、一部高額車を中心に販売するディーラーを除けば、ヨレヨレのスーツで着こなしもいまひとつというセールスマンも目立っていたので、車両価格がそれほど高くない量販モデルを販売するのには制服化のメリットはあるように感じている。

 気になるのは、義務ではなくとも日本お得意の「同調圧力」もあり、制服のようなものの着用が半ば強要されてしまっているのではないかということだ。統一感はとれないものの、前述した南カリフォルニアのディーラーのように着用するか否かはセールスマン個々の判断に任せ、着用しないとしてもそれを問題視しない環境を作ることこそ「令和」らしい職場環境のように感じている。

 現状ではまったく初対面というお客への販売というよりは、管理している顧客に継続的に乗り換えてもらい、そのなかで新車購入を検討している知り合いを紹介してもらうという販売手法が基本となっているので、制服着用は「あれっどうしたの?」と話題作りの効果はあるのかもしれないが、まったく初対面のお客に対して必ずしも販売促進効果があるとは筆者は考えていない。

 会社が一部負担してでも、仕立てのいいスーツを着るというのもありなのではないかと考えている。ただ、今後も酷暑が予想される夏季に限っては、上着非着用はもちろんノーネクタイなどの選択肢を用意するのはありなのではないかと考えている。


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小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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