3輪・6輪・そしてクーペ! 固定観念をぶっとばした「未来のLS」3台が自由すぎて目から鱗!!【ジャパンモビリティショー2025】 (1/2ページ)

この記事をまとめると

■レクサスがジャパンモビリティショー2025にブースを出展した

■走りを楽しむ「LSクーペコンセプト」とコミューターの「LSマイクロコンセプト」を展示

■レクサスはLSの概念をいったん白紙に戻して再構成を行った

ブランドイメージの再構成を受けてLSの概念も大きく変化した

 今回の「ジャパンモビリティショー2025」で、トヨタの誇るショーファーカー「センチュリー」がブランドとして独立することが発表されました。それにともない、それまでレクサスが担っていたショーファーカーの最上級クラスはセンチュリーブランドに移行することになって、守備範囲の再構成が行われました。これにより、LSがミニバンを思わせるパッケージに生まれ変わって自動車業界を驚かせています。

 しかし、今回のレクサスブースでは、そのLSコンセプトだけでなく、もうふたつの隠し球が用意されていました。LSコンセプトを含めた3台で構成される「LSコンセプト群」は、レクサスブランドのLSの概念をいったん白紙に戻して再構成を行ったラインアップといえるでしょう。この「LSコンセプト群」を紹介するには、まず「LSコンセプト」を起点に据えるとわかりやすいと思います。

■VIPがLSのフラッグシップ感に包まれつつドライビングプレジャーを楽しめるクーペ

 まずは「LSコンセプト」をビジネスで活用するVIPをイメージしてみましょう。休日はレジャーを楽しむと思いますが、仕事を離れた娯楽の時間ですから、そのままショーファーカーで移動するのではなく、自分でハンドルを握って仲間と移動の時間を過ごすのも楽しいものです。

「LSクーペコンセプト」は、そんなレジャーの時間を贅沢な空間で過ごすための提案が込められたクルマです。このLSクーペコンセプトのコンセプトワークとデザイン構成に携わったエクステリア・デザイナーの有我さん(現在カリフォルニアのデザイン拠点「CALTY」に出向中で、クラウン・クロスオーバーなどのデザインに携わっているそうです)によると、この車両もLSコンセプトと同様に、新たなパッケージングの提案からスタートしたモデルだそうです。

 そのテーマは、運転席、助手席、後部座席それぞれの用途にフィットした楽しみ方ができるように構成するというもの。運転席はドライビングに集中できるつくりとして、エキサイティングに味付けされたそのドライビングプレジャーを味わえる仕立てに。助手席は、インパネ部分を極力薄くするなどの工夫でゆったりとした広い空間を創成して、ショーファーカーのようにくつろげる仕立てに。

 そして、後席もできるだけ広いスペースを確保しながら、質感のいいマテリアルに囲まれながら、前席のシートバックに装備されたディスプレイでさまざまなインフォメーションやコンテンツを楽しむことができる、という具合です。

 また、事前にティザー公開されていたいくつかの画像のひとつに、天井にファンのようなものが備わっているものがあり、密かに話題になっていましたが、あれはドローンだということが判明しました。クローズドコースを走行しながらパッセンジャーが操作して、迫力満点の運転追体験を楽しむということも可能です。

 外観のポイントは、LS群としてのフラッグシップ感をもたせながら、クーペとしての走りを楽しめる部分を際立たせるような外観にまとめられている点です。全体のフォルムとしてはウエッジシェイプのシルエットでスリーク感を形作りつつ、走りの力強さを印象づけるために大径タイヤを装着して、それを囲むフェンダーには張り出しを作って踏ん張り感を高めています。

 ディティールを見ていくと、エアインテークやダクトの処理が要所に施されて、それによってボディ面に抑揚を与えています。これはサーキットを走るマシンを連想するような、エキサイティングな印象を与える演出だそうです。

 有我さんがこだわった部分としては、クオーターウインドウ部から入って、テールランプ部に抜ける構造のエアダクトの処理と、ダクトやディフューザー部などに施されたディンプルパターンだそうで、これもボディ面の抑揚を通り抜けるエアの流れを寄り意識させる演出となっています。


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往 機人 OU AYATO

エディター/ライター/デザイナー/カメラマン

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スズキ・ジムニー(SJ30)※レストア中
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釣り/食べ呑み歩き/道の駅巡りなど
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猪木 寛至(アントニオ猪木)/空海/マイケルジャクソン

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