ホンダが宇宙にまで手を出すってマジか! なんとロケットまで作って離着陸実験までしていた【ジャパンモビリティショー2025】

この記事をまとめると

■ホンダがジャパンモビリティショー2025にさまざまなモビリティを出展した

■ホンダジェットだけでなく最新プロダクツであるサステナブルロケットも展示

■プレスカンファレンスでは三部社長が「諦めず挑み続けるホンダの精神」を力強く宣言した

ジェットに加えてロケットもホンダ

 ホンダは、2025年10月29日にプレスデーが行われた「ジャパンモビリティショー2025」において、最新の技術で”夢”をかたちにした四輪・二輪の製品を中心に、「陸上」だけでなく、「海」や「空」でも活躍するホンダの幅広いモビリティを出展した。

「陸」のモビリティとして、0シリーズをはじめとするEVコンセプトなどを展示したほか、「海」ではマリンエンジンのフラッグシップモデルであるBF350を披露。そして、「空」のモビリティとして、プライベートジェットのHondajet(ホンダジェット)、そして再生可能燃料を使ったサステナブルロケットを展示。あらゆるフィールドのモビリティを開発するホンダならではの展示として、多くの注目を集めていた。

 ホンダジェットとは、アメリカ・ノースカロライナ州に本社があるホンダエアクラフトカンパニーが生産する小型ジェット機。最大離陸重量1万2500ポンド&機体重量5670kg未満のベリーライト級と呼ばれるカテゴリーに所属し、主翼の上面にエンジンを搭載する独創的な設計でも話題となった。

 2015年12月に初号機がデリバリーされ、2018年5月にはホンダジェットエリート、2021年5月にホンダジェットエリートS、そして2022年10月に最新型となるホンダジェット エリートIIを発表。すでに200機以上が販売され、2028年にはひとクラス上の機体である「Echelon(エシュロン)」も追加される予定となっている。

 そんなホンダジェットだが、今回展示された機体は、前回のジャパンモビリティショー2023で出展されたものと同じ機体。2022年10月に発表されたホンダジェットII(ブラックエディション)で、通常はモビリティリゾートもてぎのコレクションホールに収蔵されているモックアップである。

 ただし、モックアップとはいえ左側のみ装着された展示用の主翼を除いたメインキャビン部分、そしてインテリアは基本的に実機と同様。もちろん実際に機内に乗り込んで左右シンメトリーのコクピットや豪華なレザー張りのキャビンをじっくり眺めることができる。

 その隣に展示された「サステナブルロケット」は、カーボンニュートラルの実現を目指すホンダが、「空」における最新のプロダクツとして自社開発したもの。2025年6月には北海道にて離着陸実験が行われ、展示されているのはその実験で使用した機体そのものとのこと。

 10月29日に行われたメディア向けプレスカンファレンスでは、本田技研工業の三部敏宏社長が登壇した。

「ホンダが目指すのは、再使用可能な機体と再生可能燃料を使った環境負荷の低い『サステナブルロケット』です。今回の実験では離陸から着陸まで姿勢や速度を正確に制御し、計画どおりの動きを達成できました」

 実験結果についてはそう評価すると、このロケット開発には四輪やホンダジェットの開発で培った自動運転制御技術などが活かされていることを強調した。さらに、「現場で粘り強く挑戦を続けてきた従業員ひとりひとりの情熱の賜物」と続け、ホンダで働くエンジニアたちを称えた。

「ロケットの開発はまだその一歩を踏み出したばかり。しかし、この先どんな困難があっても諦めずに挑み続けて必ず乗り越えていきたい」と結んだ。


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